「チームマネジメント、親子愛、そして女性の自立も絡んだ感動作」ステージ・マザー kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
チームマネジメント、親子愛、そして女性の自立も絡んだ感動作
長い間連絡をとっていなかった息子の訃報を聞き、ドラァグクイーンだった息子が遺したゲイバーを立て直すことにした母親を描いた物語。
ドラッグクイーンたちのショーを改善していく中で息子の仲間たちと交流していく姿がベタなんだけどいい。曲もいいし、歌声とハーモニーもよかった。お店を立て直すチームマネジメントの話として面白い。そして、自分が知らなかった息子の人柄や交友関係を知っていくことで親子の愛情を再確認していくという流れもいい。こうなるんだねって予想のつく伏線が予想通りの展開になったとしても何の問題もない。
少し意外だったのは、最後に母親の自立問題が絡んでいたこと。もう、こういう映画では単純な親子愛だけで終わらせないんだな。実はそこも含めて最後のショーがとてもよかった。しかもかかる曲がボニー・タイラーの「愛のかげり」(Total Eclipse Of The Heart)。アメリカのおじさんおばさんは大好きなんだろうね。ショーの最中に客席で歌ってる人も多かったし。ジョニー・キャッシュが好きな父親は好きじゃないんだな。なるほど!と笑ってしまった。もちろん私はいいよねこの曲!って思いながらものすごく共感してたタイプ。気づいたら結構泣いてしまってたし。あまり期待していなかっただけにものすごく得した気分。いい映画鑑賞だった。
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