ブルー・ストーリー
解説
イギリスで社会問題となっているギャングの若者たちの実態を、ラッパーとして活躍するラップマン監督が自身の経験を基に描いたクライムドラマ。ロンドンのデプトフォード地区で暮らす少年ティミーは、隣のペッカム地区の小学校に転校し、同級生のマルコと意気投合する。親友となった2人は、高校生になってもいつも一緒に過ごしていた。しかし、デプトフォードとペッカムのギャングは激しく対立しており、マルコの兄はペッカムのギャングだった。ティミーもマルコもギャングとは距離を置いていたが、マルコがデプトフォードのギャングに暴行されて大怪我を負ったことから、2人の友情に亀裂が入ってしまう。2人は抗争に巻き込まれ、やがて対立していく。
2019年製作/93分/イギリス
原題:Blue Story
オフィシャルサイト スタッフ・キャスト
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スティーブン・オドゥボラ
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マイケル・ウォード
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エリック・コフィ=アブレファ
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カリ・ベスト
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カーラ=シモン・スペンス
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リッチー・キャンベル
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ジョー・マーティン
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近年のロンドンでこんな映画が?こんな現実が?ほんとに?
信じられない思いです。
まさに憎しみの連鎖。
世界の戦争・紛争の原型を見せられた思いです。
報復に継ぐ報復、子供の頃から狭い世界しか知らず、暴力と仲間だけが頼りな人生。
人間は生まれた環境や周りの人間の影響でこれほど落ちてしまうものなのだと見せつけられ、
貧困や無学というものに自ずと目がいく。
大人の責任も大きいと思う。
つくづく、日本は恵まれています。
現代のイギリスで起きている日常の一部ということが最も怖い。ロンドンの治安は悪化しているらしく、調べればたくさん情報があり、知らなかったことばかりで驚き。
90分の映画であるがすごく長く重く感じる。それだけ没入感があり、濃厚。
学生時代でしっかりとティミーに感情移入し、ギャングパートではやるせない想いに包まれる。
監督ラップマンの実体験も元にしており、非常に生々しいギャングの姿が描かれているとのこと。
途中のラップも本人が語っているらしい。
これは賛否両論あると思うが、現代ロンドンそしてギャングを描いた一つの"寓話"としてみるならば、区切りがあることは演出上良いのかなぁと思う。
冒頭で「若者たちは何のために戦っているのか、争う理由を教える」と言っているが、結局プライドや嫉妬、報復がギャングの行動原理にある。
それは憎しみの連鎖とも言うべきもので、始まる理由が他愛もないことで"断ち切れない"ことが根底にありそうだなと思わせられる。
それぞれのリーダーは真逆の選択をする。
どちらも憎しみの連鎖から下りることを選ぶことは可能だった。結局、暴力や負の感情が生み出すものは虚しいだけのブルーストーリーである。
青春映画から一気にギャング映画へと変化していきます。
もちろん冒頭部分からギャングの映像が流れてるし、青春映画の時もギャングは登場しますが、2人の主人公たちは純粋でとても高校生らしく青いです。
しかし、事件をきっかけに2人はどっぷりとゴリゴリのギャングへと変わっていきます。
実際にロンドンではギャングが問題になっているそうです。
生まれ育ったところが少し違うだけで、ギャンググループも違い、殺し合うような関係になってしまう。。。
選んだわけじゃなくてたまたまそこで生まれ育ったただけなのに。
負の連鎖が新しい負を作ってしまう。
根本には格差社会で貧困という事も大きな要因かと思います。
ギャングも根は家族や仲間を大事にする人々ばかりで環境が彼らをそうしてしまうのかなと。
映画として90分ほどの時間でテンポも良くとても見やすいです。
ギャング映画やヤクザ映画、不良映画好きな方にはオススメです。
さらに青春映画好きであれば尚オススメかもです。
ギャングやヤクザ嫌いで青春だけ好きな方にはオススメ出来ませんが。
こちらの監督さんの今後の作品も楽しみです。
2021年2月16日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
ロンドンの2つのギャングが抗争を起こし、親友同士だった二人が、住んでいる地域の違いから、敵味方に別れてしまう。
そして一人の方の恋人が殺され、血で血を洗う復讐合戦となる。
大人はどこへ行ったの?