「人と人との間には世代も国籍も関係ない」浜の朝日の嘘つきどもと koゆうみさんの映画レビュー(感想・評価)
人と人との間には世代も国籍も関係ない
何事もずっとあるのが当たり前ではない。
映画館の閉館だけではない。
お菓子の販売休止とかも、人はなくなると分かってから途端に飛びつく。それまで何もしてないのに。そんなところが自分自身にもあるからか心に突き刺さる。
内容は南相馬の映画館を建て直そうとする奮闘記。
最近「シネマの神様」もだが映画館文化をクローズアップしてる作品が多い。苦境に立たされている映画界へのエールなのだろう。
幼い頃から母に連れられ映画館によく行っていたが、あの頃に比べてミニシアター系の映画館自体確かに減った。東京でもそんな状況なのだから、さらにこのコロナ渦で配信サービスの普及で地方で生き残るのは厳しく、シネコンしかないという県も多いだろう。そんな時代の変化をうまく描いている。
高畑充希と柳家喬太郎の掛け合いが心地よいのだが、
一番は高畑充希の恩師を演じる大久保さん。
正直テレビの前の大久保さんのまんま。
めちゃくちゃ演技がうまい!というわけではない。だが、彼女自身の魅力に役柄がぴたりとはまっていてとても魅力的にうつる。こんな先生に出会いたかった。
そんな大久保さんが言う「映画の半分は暗闇。だから、映画好きは根暗だ。」というセリフがたまらない。
コロナ渦で荒んだ根暗たちの心に「あぁ、人っていいなー」「映画館っていいなー」と思わせてくれるそんな作品だ。
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