「素晴らしい!」ドライブ・マイ・カー あみさんの映画レビュー(感想・評価)
素晴らしい!
クリックして本文を読む
本を読んだことはないのですが、村上春樹というので少し気が引けていたのですが、予想を超えてくるヒューマン映画。
チェーホフの物語に自分がさらけ出されてしまうということで怖がっていた主人公がみさきや高槻と過ごす時間で向き合うことができて、それがとても穏やかに描かれている。
きっと家福さんは一人で妻の死や不倫の悲しさに向き合えずにいた中で、みさきと同じ感情や罪悪感を少しずつ共有していったんだと思う。
その上でチェーホフの演劇のテキスト、ユナの静かで優しい手話にも救われていく。
そして正しく傷つく。それがとてもはっとさせられました。
私もだが、傷つくのは怖いし避けたい。関係が終わってしまう恐怖、心の痛み、誰しもきっとそんなの感じたくない。
でも正しく傷つくことができたら、乗り越えられるのかもしれない。傷つく勇気があったら自分の生きていく術になる。
見て見ぬふりは誰にでもできる。他人の心はわからないけど、自分の心は覗き込むことができる。
素敵な映画。安心して見ることのできる映画。
素晴らしい!!
コメントする
