「私は面白かった…としか言えない作品」ドライブ・マイ・カー jojo助さんの映画レビュー(感想・評価)
私は面白かった…としか言えない作品
まぁ、何かしらの映画祭の受賞作品ってこんな感じでしょう。
世界中の映画監督が崇める黒澤作品も正直よくわからないし。
だからこの作品に対して低評価をつける人の気持ちもわかる。
でも、私にはとても面白かった。
とても丁寧に作り込まれていて、さまざまな伏線とその回収が心地いい。
家福夫婦の会話も、セックスシーンが多いことも、悠介の口調も。
全てにおいて『寝ても覚めても』より洗練せれていて時間を忘れる。
けど、詰め込み感はあり爽快感には欠ける。
2度3度見返すとしっくりくるはず、多分。
演出や脚本などゲージュツ的な世界
自分の才能を引き出すのにセックスを用いる手段
愛する子と妻を喪失する心情
内容は見た目平凡な日常に見えてかなり非日常で、『普通』に人生を送ってきた人には理解しづらい作品なのではないだろうか。
ただ単に悠介の体験と自信の人生と比較した見方をすると、出来の悪いファンタジーにしか見えないかもしれない。でも普段『普通』に傷ついていたり、疑問を持ったりしているような人なら、作品の中に何かを見出して楽しめると思う。
重複するけど私にはとても面白かった。
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