「それでも、生きていく。」ドライブ・マイ・カー しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
それでも、生きていく。
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第45回日本アカデミー賞最優秀作品賞受賞作。
第94回米アカデミー賞国際長編映画賞受賞作。
Paraviで鑑賞(レンタル・インターナショナル版)。
原作は未読です。
起伏に乏しく、淡々と物語が紡がれていくスタイルの映画を観るのは正直苦手なので、家で観る際は分割して観るのが常ですが、本作は何故か引き込まれて一気に観てしまいました。
とにかく続きが気になってしまったのです。
ミステリアスな雰囲気に目が離せなくなりました。
主人公が目を背けていた妻の秘密と彼女の実像、そして自分自身の心の深淵に向き合っていく姿を、豊かな人間描写と村上春樹原作らしいメタファー満載で描いていました。
繊細な演技と演出で観る者を物語の世界へいざない、多くを語らず、行間を読ませるような演出は非常に文学的であり、映画芸術の最たるものだなと思いました。
どれだけ愛し合っていても、相手の心の内を知ることは出来ない。それは家族でも恋人でも同じこと…
だからこそ自分自身と向き合い、悲しい過去や想いにどうにか折り合いをつけ、これからも生きなければならない。
心に深く刺さる作品でした。
[追記](2022/03/28)
国際長編映画賞受賞のニュースが!
おめでとうございます!
※修正(2023/06/01)
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