「ショーペンハウアー 夏目漱石・・・・違うか?」ドライブ・マイ・カー mahasatearanさんの映画レビュー(感想・評価)
ショーペンハウアー 夏目漱石・・・・違うか?
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主人公の家福を観て最初に思い出したのは、夏目漱石の「こころ」でした。「こころ」の「先生」はどこか厭世的であり、その生き様を家福の出す雰囲気とか家福の夫婦関係に重ねていました。厭世的だから悪いとかは全くなく、むしろ何だか励まされました。ところで、劇中劇の台詞で”ショーペンハウアー”が出てきて、はたまた思い出したのは、確かこの哲学者さんは、厭世主義だったはずなので、この映画で厭世観を感じ取れたのは、大きな間違いでないと信じています。
もっとも印象に残ったシーンはやはり高槻の長台詞でした。趣旨は「他人は覗けないが、自分を見つめる努力は出来る。それを放棄していけない。」だったかな?表面的には自分の運転している人生でも、他人が運転してくれて意識化されるチャンスがある。仕事や結婚はあくまで自覚できる意識であり、自動車が無意識を暗喩しているんだと勝手に想像していました。
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