劇場公開日 2021年8月20日

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「心とは」ドライブ・マイ・カー さくやさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0心とは

2022年1月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

理屈で説明できるものではないし、一面から見てわかるものではありません。
だからこそ、村上春樹は輪郭を丁寧に描き、読者にそれを想像させようとしている……と思うので、私はその中を、さまざまな角度から覗き込み、少しでも深く理解しようとします。

子どもを失った喪失感から、近くにいる異性と行きずりの関係を持つ。
……そういったこともあるかもしれません。

夫に嫉妬してもらいたいから、見つかるような形で浮気をするというような女性もいるでしょう。

サマセット・モームなら、どうでもよい相手との、期間限定の関係だからこそ、魂を昇華させられるのだと語るかもしれません。

いろいろな可能性がある中、濱口竜介監督は、もっともベタで低俗で、つまらない理由を選び、長々と3時間も理窟っぽく説明してくださったなと感じます。

心って、そんなに安っぽく、薄っぺらいものですか?
高槻の行動も、突飛すぎて理解不能です。

ただ、ユナさんの所作の美しさが光っていました。

これが「日本の映画」として、海外で評価されるのか~……と思うと、いやだなと思います。

さくや