「原作未読です。 長年連れ添った夫婦の空気間、オーディションの緊張感...」ドライブ・マイ・カー ふたり映画さんの映画レビュー(感想・評価)
原作未読です。 長年連れ添った夫婦の空気間、オーディションの緊張感...
原作未読です。
長年連れ添った夫婦の空気間、オーディションの緊張感、まだ他人でしかない相手との会話など日常と人間関係の機敏が繊細に伝わってきて一人一人の役者さんたちから目が離せませんでした。 高槻演じる岡田将生さんの目から伝わってくるどうしようもない劣情と焦燥、そうした視線がとても印象的でした。
本当に大切な人を亡くしたとき、劇的に何かきっかけがあって救われるわけではない。たとえ浮気をされていた妻であっても染み付いた愛情が簡単に洗い流せるわけでもない。西島秀俊さんの演じる家福の葛藤が緩やかに消化されていく。悲しみは消えることはないけれど、だからこそ言葉として自分はこうであった、こうしたかった、と口にすることができたのかなと思った。文学的なので好みは別れそうですが、迷っていた三時間観賞、観て良かったです。生と性に強固な価値観がある場合、疎外される要因になるのかもしれません。
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