「もう一度見たいとは思わないし、誰にも薦めない」ドライブ・マイ・カー 東鳩さんの映画レビュー(感想・評価)
もう一度見たいとは思わないし、誰にも薦めない
カンヌで賞もらったのは快挙ですが、そのバイアスを抜きにしたら、大した作品だとは思えなかったです
開始から1時間ぐらい、妻が死ぬ直前までは過去だから全部無くていいシーンです
監督もちょうどそこでスタッフクレジット入れたように、ただのプロローグでしかないと分かってるはず
プロローグに60分は長すぎます
最低限必要な情報だけは、あとで必要なタイミングで回想かセリフで挟めばよいだけ
西島がドライバーや岡田にセリフで長々と説明するんだから、説明がだぶついてるんですよ
セリフも抑え目なのかと思ったらやけに不自然な長ゼリフもたくさんある
ラスト付近のドライバーの生家前とか、カタルシスが氷解する一番良いシーンにしなきゃいけないはずなのに、二人して交互に長セリフで何を心情説明してるんだ?と呆れました
古典演劇をモチーフにしてるからか、村上原作だからか不明ですが、不自然なセリフ回しも多い
それに、セリフが無くても西島の内面、感情は読み取れているのに、カセットテープの声で西島の心情を説明するようなセリフを流す演出も不要
これが3,4回ありましたけど、マジかと思いました
これ、本当に脚本賞だったのか疑わしいです
それぐらい脚本クオリティが良くない
反対に邦画のダメなところはよく学んでる脚本でしたが
グランプリはあげられないけど、忖度で何かあげなきゃと思われた結果が一応主要賞の中で脚本賞だったような気がしてなりません
あと、冒頭の出資者、製作団体たちのクレジットや、途中にあったスタッフクレジットが目障りでした
カンヌ獲ったから誇らしくて、後から編集で足したクレジットだと思いますが、始まってすぐに出資者や製作団体の名前はストーリーを知る上で全く必要ない情報だし、スタッフクレジットも通常なら助監督とか衣装とか、そこまで末端のスタッフを単独表記しないものです
自分たちが関わったことを誇りたい気持ちは分かるがマジで邪魔でした
ドライブシーンの画とか、ほとんど無くても話は分かるし、本当は90分ぐらいに収まる話です
ぽんぽさんの言葉を借りると、脂肪だらけで感動させよう感が前面で出ていて良くない部類の映画です
1つだけ、必ずしも必要ではありませんが、日本人以外の人種や障害者が出ていたのはポリコレやマイノリティに配慮すべき時代に即していて良かったと思います
さんかくさんコメントありがとうございます
現代アートみたいな映画ですよね
権威ある美術館に便器を置いたらみんなアートだと錯覚してしまう
誰も「便器は便器だよね?」と言う勇気が出ないだけでしょう
元は短編小説なのに、やたら長くて、映画としては絶対に損してます。監督や俳優、みな村上春樹が大好きなんですかね?ここは皆んな肯定的な意見ばっかり。え?マジですか?皆さん?
始まって1時間ぐらいで苦痛で仕方なかった。