「不思議な余韻が残る…」ドライブ・マイ・カー Marikoさんの映画レビュー(感想・評価)
不思議な余韻が残る…
なんか不思議と心に残ってるんですよね。。。。
村上春樹原作なので、ちょっとセリフが説明臭いし文学的な言い回しだったりと、好き嫌いは別れるかもしれないし、私も特別 村上春樹が好きというわけでもないのですが。
なんなのでしょう、この余韻・・・
特別に感動したわけでもなく、観て何週間も経つというのに、実はまた観たくなっている不思議。
俳優兼 舞台演出家である西島秀俊と、運転代行ドライバーの若い女の子の物語。
舞台配役のオーディションの様子とか、本読みと呼ばれる脚本読み合わせ、立ち稽古…
あぁ、こうして舞台というものは作り上げられていくんだな、と興味深いくだりもあり、各俳優陣の個性、とりわけ岡田くん演じる若手新鋭俳優の立居振る舞いが気になる。そして彼の秘密も。
ストーリーは西島さんとドライバーの車中の会話が軸です。
静かな中にも少しずつ芽生える2人の信頼関係、お互いの過去の大きな傷。それがキー。
なんかうまく言えないんですけど💦
3時間が長く感じない!
泣いたりもないんだけど、なんか心に残る!
やっぱりもう一回観よ😃
岡田くんが車中で西島さんに言う長セリフがとても良かったんです、どうしても思い出せなくて。
「僕の知る限り、家福さんの奥さんは本当に素敵な女性でした。もちろん僕が知っていることなんて、家福さんが彼女について知っていることの百分の一にも及ばないと思います。それでも確信を持って言えます。そんな素敵な人と二十年も一緒に暮らせたことを、家福さんは何はともあれ感謝しなくちゃいけない。僕は心からそう考えます。でもどれだけ理解し合っている相手であれ、どれだけ愛している相手であれ、他人の心をそっくり覗き込むなんて、それは出来ない相談です。そんなことを求めても自分がつらくなるだけです。しかし、それが自分自身の心であれば、努力さえすれば、努力しただけしっかり覗き込むことができるはずです。ですから結局のところ僕らがやらなくちゃならないのは、自分の心と正直に折り合いをつけていくことじゃないでしょうか。本当に他人を見たいと望むなら、自分自身を深くまっすぐに見つめるしかないんです。僕はそう思います。」
村上春樹「ドライブ・マイカー」より
ここでしょうか^_^