「「言葉」なんて」ドライブ・マイ・カー キレンジャーさんの映画レビュー(感想・評価)
「言葉」なんて
私にとって
「村上春樹」…苦手
「演劇」…不勉強
「チェーホフ」…誰だっけ
というレベルの前提弱者として観賞。
もちろんそんな予習は必要ない訳だけど。
車内での膨大な心情吐露。
そして膨大な「間」
2時間にわたる長い長い前フリは、ストーリーが動き出す残り1時間のための重要な助走。
どれだけ近しい人物であっても、「言葉」で相手を知ったつもりになっているだけかもしれない。
しかし。
主人公が演出する芝居は、多くの言語どころか、手話まで表現に利用する。
「言葉でわかり合う」という事への皮肉なのか、熱望なのか。
淡々と、無感情に見える会話、そして物語は、彼のお芝居の稽古ともリンクしていたり。
…とまぁ、分かったフリして書いてみているが、多分印象はそれぞれだと思うし、この「淡々と」に飽きてしまう人もいるだろう。
私はあの韓国式手話で会話する女のコに感情を寄せていた気がする。
観た方なら、それぞれ心を寄せるキャラクターがいたのではないだろうか。
「こうあるべき」を押し付けてこない。
分かりあえなくてもいい。
でも、それぞれ大事なものがある。
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