劇場公開日 2021年8月20日

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「轍は続いてゆく。」ドライブ・マイ・カー はるたろうさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5轍は続いてゆく。

2021年8月25日
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鑑賞方法:映画館

村上春樹原作。カンヌで4冠。西島秀俊を主演に迎えたロードムービー。なんかすでに華やか。

演出家の悠介とその妻で脚本家の音。若手俳優で音の不倫相手高槻。そして音の死後、仕事先の広島で紹介された寡黙な若き女性ドライバーみさき。

初恋相手の自宅に忍び込む女子高生。まるで幻影のような幸せの形。妻に対する後悔と自戒の念。大切な人を失った喪失感。芽生える嫉妬心。自分自身と向き合わなければならない覚悟。赤い車が辿り着いた先。点と点が線になりやがてその線が轍となって道が繋がってゆく。そんな旅物語でした。全体的に丁寧に描かれています。ちょっと丁寧過ぎなくらいです。

ラストシーンはどうとでも解釈も考察もできるんですけど、めちゃくちゃ分かりにくい。これがさては村上ワールドなんだろうか。文学的な表現も多用されていてやっぱり179分は私は長く感じてしまった。

岡田将生は最近一癖ある役が多い印象。でも合ってました。三浦透子の淡々とした雰囲気も良かったです。西島さんはいつもの西島さんでした。

はるたろう