「感動ともに押し寄せる尿意」ドライブ・マイ・カー bionさんの映画レビュー(感想・評価)
感動ともに押し寄せる尿意
昨日、鑑賞した『孤狼の血 LEVEL2』にハンマーパンチをもらったばかりなのに、『ドライブ・マイ・カー』から繰り出されるボディブローを何発も喰らってフラフラになってしまった。
音が創作したテキストとチェーホフの戯曲、そして家福とみさきの過去の物語が、うねりにうねって一つの着地点に収斂する。時間の長さは、物語の濃度を薄めるどころか、観客に自分自身と向き合う時間を与え、より長く続く感動を与えてくれる。
音が創作して家福に話して聞かせるテキスト。好きな男の子の家に忍び込む女子高生の話なんだけど、家福バージョンでもすごいストーリーなんだけど、高槻が車中で語った高槻バージョンのラストには度肝抜かれた。
さらにここから弱い自分と向き合わされるんだからたまったもんじゃない。家福やみさきとは比べものにならないんだけど、自分が持っている心の傷をグリグリされしまって、誰かにハグされたい。
この作品のただ一つの欠点は、感動とともに押し寄せる尿意だね。
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NOBUさんのコメント
2021年8月23日
今晩は。
”この作品のただ一つの欠点は、感動とともに押し寄せる尿意だね。”
この、コメント良いですね。
私のプチ自慢を一つ。
インターミッションがある映画を含めて、途中退場、生涯一度もなし。これだけは、拘ってます。尾籠な話で恐縮ですが、一日三本見ると、体重が一キロ減ります。(何も食べないから・・。食べると集中力が落ちます。飴舐めてます。)
一日5本以上観る、”お酒の神様”は、絶対に長身痩躯だと思っています。bionさんも、同じではないですか? では。