「私信」ドライブ・マイ・カー Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
私信
原作未読
舞台俳優で演出家の男が2年前に突然亡くなったTVドラマの脚本家だった妻との間にあった互いに触れてこなかったことを見つめる話。
4歳の娘を肺炎で亡くした過去を持ちながら互いに必要とし愛し合っていた20年だったが…というストーリー。
序盤、目撃した後にみせられた妻の紡ぐヤツメウナギの脚本は自身を重ねた吐露にも感じて、それが頭に過りつつ観賞していた。
そして、広島国際演劇祭に纏わるオーディションからリハーサルに際しては、澱みのない素直さや本心から溢れ出るものの何たるかを感じ、そして2日間の猶予の慰めと赦しと…。
兎に角ひたすら丁寧に機微を積み重ね積み重ね積み重ね、正直クドくて冗長さを感じるところもあったけれど、対面する相手への言葉を通じ自身に語りかけると共に、相手からの言葉を受けて変化していく心情と開放と、というドラマがとても面白かった。
表情もそうだけど、左頬…。
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talismanさんのコメント
2021年8月23日
あ、そうでした!すっごく褒められてましたね。そういうとき「いやー」とか言わずにその場からちょっと離れるっていいですね、確かに。ワンちゃんが居て良かった。