「市民ケーン脚本家の半生を市民ケーンの演出で…」Mank マンク モロもろきゅうさんの映画レビュー(感想・評価)
市民ケーン脚本家の半生を市民ケーンの演出で…
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市民ケーンと言えば、ベスト映画ランキングの王座に君臨する大名作である。現在と回想シーンが入り混じる脚本、撮影手法等が当時革新的であり現在に至るまで色々な映画に影響を与え続けている。
もちろん本作Mankの監督であるデヴィッド・フィンチャーも色濃く影響を受けており、監督作ソーシャル・ネットワークは現代版市民ケーンと評されるほどである。
Mankは脚本家ハーマン・マンキーウィッツの半生を市民ケーンの構成で描いている。市民ケーンの脚本を書く現代パート、
MGMスタジオ時代の回想パートが入り混じり物語が進んで行く。
ただ、最後は対になっており市民ケーンは権力に溺れ、バラのつぼみと言い残し孤独な最期を迎える。が、マンクのもとには様々な人が訪れる。そして彼は最後にアカデミー脚本賞という花を咲かせる。
感想としては、思っていたほどグッと来るものがなかった。時代が古すぎて引っかかる物が少なかったし、白黒画面はやはり平坦に感じた。ハリウッドの懐古趣味に浸るのも良いが、もっと未来を見てほしい。
ただ、市民ケーンは新聞王ハーストの近くにいた者が自分の身を切る思いで書いた物凄い熱量の作品だと知ることができて良かった。特にマンクが脚本クレジットに載せるようオーソンウェルズに頼むシーンは良かった。
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