「【笑う?笑えない?】」総理の夫 ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)
【笑う?笑えない?】
まあ、こうした政治コメディは、デフォルメしないと伝わりづらいので、ステレオタイプにならざるを得ないとは思う。
でも、世界は、特定の国の抜け駆けを防ぐように最低法人税率の導入で合意しているし、所得税だって累進課税の見直しは可能で、消費税だけ取り上げる必要はないと思うし、更に、トマ・ピケティが提唱するようにタックヘイブンへの取り組み強化という方法だって考えられなくはない。
女性が総理大臣になる日が、いつかやってくるとは思うけれども、まさか、妊娠したらダメとか、子持ちはダメとか言うような国だったら、日本は世界から嘲笑されてしまう。
ただ、日本に限らず、パターナリズム(父権主義)の好きな人は、女性でさえ、オンナは家を守ってとナンボみたいなことを言うのだ。
高市早苗氏が、夫婦別姓の議論に対して、氏(うじ)の安定性が云々と言って反対の意志を示していたが、この人は論点を把握出来てるのか、頭は大丈夫かと考えてしまった。
ただ、現在やっている自民党総裁選で、自分を応援する連中の中に、他の候補やそのサポーターを誹謗中傷したり、脅迫したりする輩がいて、そんな応援はいらないと断じていたところを見ると、まあ、夫婦別姓への反対姿勢は保守系右派の票を欲しいからってこともあるのだろうなと、日本の政治はパターナリズムなのだと改めて暗い気持ちになる。
この映画は、なんか笑って、ちょっとうるっとするし、楽しいとは思う。
でも、このステレオタイプは僕的にはちょっといただけない。
ただ、多くの人が福祉とは何か、それを維持するためには国にもお金が必要だとか、女性が政治をすることは重要だとか、でも、社会の協力なしには出来ないとか、子供が出来たら尚更だとか、でも、それは男性が政治をしても実は同じではないのかとか、考えるきっかけになれば良いと思う。
因みに、僕の知り合いに、某有名大学で、ゼミもそこそこの国際政治のゼミ出身だという女性がいる。でも、彼女、差別的だし、発達障害も差別するし、仕事でも皆から尊敬されたがってるように感じられるが、そんなリスペクトを集めるほどの仕事っぷりじゃない。国際政治って言う割に、思考もマルチディメンショナルじゃない上に、英語も苦手。仕事は遅いのはやむを得ないとしても、丁寧にはやるべきだ。
ずっと変わらず、彼女が、こんなのだとしたら、実は、日本の家庭教育や教育制度にも根深い問題があるのではないかと暗い気持ちになることがある。
これから、政治を目指す女性は、こんな連中も打ち砕いて前に進まなくてはならないのだから、本当に頑張らないとならない。
それに、総理になるとしたら、重箱の隅を突っつくようなバカが大勢出てくるに違いないのだから、第一号は、非の打ち所がない、ちょーーーー優秀な女性じゃないと、やっていけるか心配だ。
それに、ちょーーー優秀でも、氷のように冷たいとかいう、ちょーーーバカも出てくるとは思うが、そんなバカも打ち砕いて前進して欲しい。