劇場公開日 2021年2月19日

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「ノンフィクションの凄み」ある人質 生還までの398日 kumiko21さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ノンフィクションの凄み

2021年3月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

まずは最終的には助かるのだ、という確信を担保に鑑賞できたのは良かった。
彼は単なる無知で無謀な若者だった。そんなあまちゃんの彼が398日間で大きく成長したであろうことは皮肉だ。もちろん高すぎる授業料だ。
どんな状況にあろうとも人質同士わずかなことでも助け合い、名前で呼び合い、慰め合い、冗談を言い(多分こんな極限状況で日本人は冗談を言えない)、強がってみせる欧米の男たち。過酷な人質であっても独房ではないことのありがたさ(高みの見物的感想で申し訳ない
が)を感じた。そのことで人間としての威厳をギリギリ保てたと思う。
デンマーク政府の対応は「自助、共助、公助(実質なし)」で一貫していた。とにかく金がモノを言うんですね。テロリストも金、金、金、、、。人質ビジネス。超絶卑怯だけどビジネスのルールには則っていた。
欲を言えば、主人公がどんな風にPTSDを克服し、経済的にも立ち直って行けたのかも知りたかった。

Kumiko21