劇場公開日 2021年2月19日

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「感動的な話にするのはどうか?って思いますよ」ある人質 生還までの398日 バリカタさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0感動的な話にするのはどうか?って思いますよ

2021年3月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

うん、ISひどいですよね、非人道的ですよね。ってことを再認識、再確認した作品でした。
以上・・・です。本当にそれ以外の感想を持てませんでした。残念ながら。
非戦闘員を人質にして身代金を要求。ニュースで流れてましたからね、たくさん。
日本の方も犠牲になってましたし。その事実を知っただけ・・・って感じです。

本作はダニエルさんの経験をベースで、脚色(感動ポイント・・・なのかな?)ありのストーリー。
たしかに、たーしかに、非武装の人をさらって身代金要求、さらには簡単に殺すなんか許されるものじゃないです。決して。

ただですね・・・僕自身どうしても納得できないのが・・・共感できないのが・・・
「危険なところには近寄っちゃだめでしょ?」ってことです。
ずーーーっと、これが頭の中でちらついてしまって、この救出劇全部が
「お前がいかなきゃよかったんだよ!」って目で見てしまうのです。

どんなに準備しても何がどーなるか?はわからないのが危険地域だと思います。
多分、ダニエルさんが渡航したタイミングでもシリアは危険となってたのではないでしょうか?
にもかかわらず、行ったんですから、どんなことが起きたとしてもそれ相応の覚悟があったのではないでしょうか?

僕は背景や動機をもっと濃密に描かないとならないって思いました。
も、デンマークがテロと交渉しないに至った経緯、背景や当時あったであろう渡航制限の事実を伝えてほしいと、描いて欲しいと。

どんな情勢で、もっとジャーナリズムな使命を感じ命懸けで報道した方々がいらっしゃると思います。その方々の存在こそ描かれるべきで、ダニエルさんの気軽な動機と対比させることで、危険地域への安易な渡航を制御できるのではないでしょうか!

おなじく、ダニエルさんなぜはシリアを選んだのか?葛藤やら、意思めいたものなかったのかな?
なんか。流れで選んだ道みたい。風景写真うまいから、、、とか。すごく軽く見える。
本作のメインテーマはなんだったのでしょうか?
救出エンタメ感が強すぎて、僕は楽しめませんでした。

バリカタ