MISS ミス・フランスになりたい!のレビュー・感想・評価
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I miss me
男の子がミスフランスを目指すサクセスストーリー。
しかし、ミスの意味とは?
本編最後にタイトルが出た時に、幼い頃に見失った(miss)自分を、コンテストに出る事で肯定し自我を確立する事こそが本作品の本質なのではと思いました。
主演のアレクサンドル・ベテールがとてもキュートで心から応援したくなりました。
あのボックスの中身は何だったのか知りたい!(笑)
〇〇らしさ
身体は男性のユニセックスの主人公が女装して、子供の頃の夢であったミス・フランスを目指し、エントリーする話。
実際に2~3年ぐらい前に、性転換をしてミスユニバースに挑んだ人がいた憶えがあるけれど、ユニセックスな自分の「女らしさ」を確認したいと今作ではオーガニックで参戦。
夜の世界系の女王様の助言を受けてあっという間にミス・イル・ド・フランスになり、全国大会に挑んで行く背景をみせていく展開。
各地方の代表と共に切磋琢磨していく中で、相部屋が正体を知ったときの掌返しは良く判らなかったし、その後もウダウダ陰に浸る描写が積み重ねられていき、非常に暗い。
そんなメンタルとか考え方でしたっけ?とブレている様にもみえるし…。
コミカルな描写も結構あるんだけどね。
なんならママと行くのは病院じゃなくてそれを利用してそのまま会場入りぐらいのおふざけをして欲しかったぐらい。
ちょっと中途半端にも感じる落とし方は、個人的には好みだったし、話自体は面白かったけど、やはり空気が重いからか少し長く感じた。
受け入れられたいのではなく、受け入れたい
他人に自分の価値を決めさせるな
タイトルなし
"自分の夢"
「僕の夢はミス·フランスになること」
冷やかされその夢を封印したアレックス
ある再会をきっかけに
男性であることを隠しミスコンに挑戦し
忘れかけていた自分の夢、自分の生き方を見出だす青年を描いた作品
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ありのままの自分をさらし
"自分を受け入れる"
"真の美しさ" とは…
迷い戸惑い挫折しながらも
仲間に支えられ
前を向いて歩きだす姿は素敵でした✨
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正直であること
優しくあること
そうありたい
人やもの…事象にたいして
美しいものを美しいと言える
そんな人が好きだなぁ
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この映画は政治的な映画ではありません
ミス·フランスを批判する映画でもありません
批判しているのは“美の独裁”です
男性と女性という2つの視点からしか捉えられていなかった世界を壊し作品に現代性を吹き込むことはとても楽しいことでした
────ルーベン·アウヴェス監督
主演はジェンダーレスモデルとして
活躍している #アレクサンドルヴェテール
(美しかった✨)
ミスフランス実行委員会と提携し
美しく華やいだ衣装や厳しい選考の内幕も
観られます
自分に正直に生きる美しさ
フランス映画祭2020横浜にて鑑賞。
事前情報が少なく、いつも鑑賞する作品より、より新鮮な気持ちで鑑賞する事ができた。
LGBTである主人公の男性アレックスは幼少期からミスパリになる事を夢見ており、現在24歳に至る。
両親を事故で失った悲しみ、そしてLGBTを明かせず隠しながら日々過ごしている事もあって活力がない。
そんな中ボクシングフランス代表となった昔ながらの知人と再会する事で自分も幼い頃からの夢であるミスフランスを目指すストーリーである。
もちろん今まで女性として生きてきてないアレックスには色んな壁にぶつかる。容姿の面もそうだが、ミスフランスを競う仲間ともうまくいかない。
徐々に女性としての生活に慣れ、希望に溢れ出したところで今度はこれまで苦楽を共にしてきた自身の訳ありファミリーの存在を否定して関係を拗らせてしまったりとまたも壁にぶつかる。ただこの壁こそ本来誰しもが通る道でもある。
最後はミスフランスの本戦出場の資格を得たところで全国中継を通して自分が男である事を打ち明ける。
観客は応援する拍手もあれば、嘘つきだという怒号もあった。体感的に半々くらいか。現実的かもしれない。
この作品の良いところは当初のアレックスは周囲を、そしてなにより自分自身を騙して生きている。
夢であるミスフランスを目指す過程で自分に正直になっていく。ミスフランスを競う仲間とも当初は仲良くできなかったが、相部屋の同僚に自身の存在がバレてからは一転とする。
他者と良好な人間関係を築くに隠し事があればやはり壁ができ、うまくいかない事もあるだろう。
もちろん現実がこの作品のようにLGBTであることを打ち明け、自身に嘘無く生きれば周囲がみんな理解し幸せな環境になれるかは分からない。ただそれを皆んなが目指す必要があり、決して間違いではないのだから当人も逃げてはいけない、そんな勇気を与えてくれる作品であった。
アレックスは自分に正直に生きる事で、ようやく本来の人生のスタートを切れたのではないか。そしてこの作品は女性としての美を追求するのが主とはなるが、彼が正直に生きていくにつれて美しくなる姿は、決して見た目だけの美ではなく、人としての美しさが日に日に増していたのは事実であろう。
人は皆色んな問題を抱えて生きている。決して間違いでなくても周囲と違う事、異質な事で否定されることもある。
ただそれを恐れて自分自身を偽って生きていては幸せは掴めないのではないか。
もしかしたら人よりは時間はかかるかもしれない。だけど理解してくれる友、仲間がいつかは現れる。
その為にも自分自身を偽る事なく、そして自分に正直に生きる事がなにより美しく、そして誇らしい事をとても感じさせてくれる作品であった。
今年のフランス映画祭では多くの作品に触れる事ができたが1番好きな作品であった。
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