劇場公開日 2021年2月12日

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「日本社会の〝やれやれだぜ〟なところを確信しました」私は確信する グレシャムの法則さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5日本社会の〝やれやれだぜ〟なところを確信しました

2021年2月13日
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集団としての結論を出す前に、個人として(推定無罪の原則に基づく〝正義〟に照らした)判断をしてください‼️

この言葉の重さを伝えるためだけだったとしても、この映画の価値はあると思います。
もとより、正義の定義は人それぞれですが、

自分以外の人間の尊厳を侵すことは決して許されない。

この映画においては、そういうことだと私は理解しました。

最近、私の周辺で起きたことを紹介します。
ある会社がグループ内の別の会社からボランティアの依頼を受けました。
ボランティアの内容は、一定の身体的精神的リスクを伴うもの(新型コロナではないですが、一種の感染症リスクあり)。なので、親密先からの依頼とはいえ、強制ではありません(そもそも強制だったらボランティアとは言わないか)。

頼む方も引き受ける方もこの方面の作業については素人集団だったので、先ずは安全性対策について、官庁などの定めたガイドラインなど専門的かつ科学的検証を経たマニュアルに基づき、不慣れな人間を送り出すことについての態勢確立の状況を判断すべきだと思います。
少なくとも、その検証を終えないうちは、参加可否の判断はくだせないはずなのに、お偉いさん同士で決めたらしい、ということで、いち早く参加者募集が始まる気配を感じたので、ある管理職に言いました。
「少なくとも、こんな大事なことを〝空気〟で決めるような状況にならないようにしましょうね。」
すると、「いやあ、それは無理、他が手を挙げたら、うちの部署だって出さんわけにはいかない。そういうもんだから」

一定の安全対策の実効性が確認されたうえであれば、参加可否を問われること、負担の偏りがないように役割を各部署間でシェアすることなどを受け入れることに異論はないのですが、物事の軽重とか、判断すべきことの優先順位を考えもしないで、安易に〝空気〟を優先して大事なことを判断すると公言して恥じない人が身近なところに、現にいるわけです。

確かに、難しいことを自分の頭で考えないで、空気に委ねて決めちゃうほうが楽な場合が多いことは事実です。ことによっては、個人的に負う罪悪感も少なくてすみます。

ボランティアの件だって、結果的には時間をかけた安全性確認がなされて、無事にみんなで役割を分かち合い、精神的な負荷も軽減され、めでたしめでたし、となるかもしれませんが、個々の判断への尊厳とか敬意という概念に無知でいられて、空気だけで何かを安易に決定できる管理職がいるという事実は、森さんの発言がその場で問題視されなかったことと通じてますね。

やれやれだぜ、と嘆きたくなります。

グレシャムの法則
bionさんのコメント
2021年2月14日

気になさらいでください。
逆に興味が湧きました。
僕もTSGカードには感謝してます。シネマート新宿も使えるので嬉しい限りです。

bion
NOBUさんのコメント
2021年2月13日

再コメントは初めてです。
 不正な事を不正と言って、逆に阻害される社会、組織。
 そして、結果的に公然と不正を指摘できなくなる社会、組織。
 そのような社会、組織は必ずや腐ると私は思っています。
 ですので、私がある程度影響を与える事の出来る組織では(ちょっと、偉そうな言い方で御免なさい。)そのようにならないように、言動、行動しています。
 などと、深刻な話をする前に、この作品の真実が知りたくて、昨晩から関連本を読んでいますが、読めば読むほど真偽が分からず・・。
 ヴィギエ事件のドキュメンタリー映画を誰か作ってくれないかなあ。”事実は小説より奇なり”と言う言葉を久しぶりに思い出しました。
 では、又。返信不要です。

NOBU
NOBUさんのコメント
2021年2月13日

今晩は。お久しぶりです。
 ”難しいことを自分の頭で考えないで、空気に委ねて決めちゃうほうが楽な場合が多いことは事実です。”
 という風潮が、世間に蔓延している事が大嫌いなNOBUです。
 私は普段の言動は温厚ですが(ちょっと、嘘)、職場の空気を読んで、当たり障りのない言動をする30代以下の者に対しては、別室に呼んで叱ります。
 不条理な事に目を瞑り、楽な(他者との軋轢を避ける)道を選ぶ中堅どころが多い組織は腐る(不正が蔓延る)と思っていますので。
 という事で、パワハラ上司と言われていますが、今作の強烈な最終弁論を行った実在の弁護士のような存在は、貴重だと”私は確信している”のです。
 では、又。

NOBU