KCIA 南山の部長たちのレビュー・感想・評価
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クァク室長のガニ股が気になった・・・
長期独裁政権は腐敗するものだという一般的な流れをそのまま行っていたパク軍事政権。イ・ビョンホン演ずる中央情報部部長キム・ギュピンは大統領に命じられるまま、ワシントンやパリに赴いて、元部長であるパク・ヨンガクの論文を押収したりするのだが、それは表の論文であり、隠された裏の組織の存在(イアーゴという暗号名も)や資金洗浄の真実を知らされ、徐々に疑心暗鬼に陥ってしまう。
パク・チョンヒによる軍事クーデターのことを彼らは“革命”だと言ってたし、自らの理想を実現したと思い込んでいたキム部長。絶対的権力の大統領の側近であり、事実上ナンバー2の権力を持っていたが、大統領が野党党首をクビにしたことによるデモ多発やその弾圧を目にし、民主国家とは違うと感じて心が揺れ動く。特にクァク室長の戦車を使ってのデモ鎮圧には相当頭にきていたようだった。
KCIAという存在は民衆を押さえつける恐ろしい諜報機関だという認識しかなかったのですが、その内幕を垣間見た気分にさせられた。資金洗浄の謎やイアーゴの存在は謎のままにされたけど、これらをめぐるキム部長の葛藤が見事で、やがて民衆を弾圧することの理不尽さに正義感を芽生えさせ、40日間の行動心理に迫った作品。結局はこの事変によっても民主化は進まず、新たな軍事政権が誕生したという虚しさも伝わってくる。
残念な点といえば一般市民の姿がほとんどなかったこと。市井の人々はどう思っていたのか。釜山での暴動だけはリアルだったけど、あまり人の姿が見えない。下手をすれば、ギュピンによる新たな独裁の始まりともとれてしまうのだ。それでも彼の人間らしさは表していたし、実際の映像や音声によって人となりが見えてくる。また、血の海となった宴席で滑ってころぶシーンがリアリティを増していた。
クズどもに銃弾を。
僕が好きな政治汚職コメディ「アシュラ」からすれば、この映画は幾分マイルドで語られる。
アシュラでクソ検事だったクァクドウォンが今回は良心で動く小物役で好演している。
史実をベースに動いているので物語はしっとりと、静かに進む。
やがて主人公の眼鏡のレンズの向こうにメラメラと炎が溢れ、引き金を引く。
ほんの少し前の韓国の話なのに、今の韓国からは想像が出来ないくらい違う世界をとても丁寧な空気感で描く。
日本で政治モノを取るとどちらかに振り切った作品で味が濃すぎるか、どっちつかずの中途半端な味付けにしかならないのに、韓国でこういった普遍的な政治モノをエンターテイメントとして成立させつつ問題提起の出来る作品に仕上げられるのは素晴らしいと思うし、それを一流の役者で花を添えられるのも素晴らしい。
ただし、一つだけ。
原題の「The Man Standing Next」の方が皮肉が効いてて良い。
P.s. 次に僕の隣に立ってくれる女性を探し中です。
〜「人には“人格”があり、国家には“格”がある。」〜
【賛否両論チェック】
賛:予備知識は、最悪なくても大丈夫そう。腹心の部下が暗殺に走るまでの葛藤が、淡々と描かれていくのが印象的。
否:登場人物の相関関係が、やや分かりにくくて難しい。グロシーンも少しあり。
大統領に対し、非常に忠実だったはずの側近が、どうして暗殺者になってしまったのか。その大義と忠義の狭間で揺れ動く様が、非常に淡々と描かれていくのが、少し切なくもあり、少し不気味でもあります。
ただ難点としては、登場人物同士の関係性がイマイチ分かりにくいところでしょうか。また、事件に関する予備知識は、最悪なくても大丈夫そうですが、やはりある程度は知っていた方が、物語が自然に頭に入ってきそうな感じもします。
グロシーンもあるので、好き嫌いは分かれるかもしれませんが、国家を揺るがす大事件の裏側を、是非ご覧になってみて下さい。
スタンドバイミー大統領
こんな歴史を映画化できるなら、日本映画が100年走っても太刀打ちできるわけないじゃん…な史実を基にした、あくまでもフィクションという。
とはいえなんだかんだ現実に縛られているせいかフィクション的な飛躍は少なく、展開が単調でちょっと飽きる。
その予防策として終盤の一部を先に見せるブレイキングバッド方式を取ってるんだろうけどその効果のほどは…?
劇中の大統領はパククネ父だし、よく知る自国の話だったらまた見え方も全然違うんだろうけど。
やってることは実質ブロマンス。いまだに現役でイケメンのイ・ビョンホンを除けば主要キャストはみんな味のある「良い顔」で安心感が半端ない。
主人公は英雄か?それとも・・・
権力と暴力で圧政を行う朴大統領が統治していた韓国。
直属の部下である主人公のキム部長は、朴大統領の圧政をアメリカに告発した友人の監視・処理を命じられる。
大統領に忠誠を誓い、任務を全うした主人公だが、どんどん組織内で孤立していき、ついには大統領に見放される。
そんな報われない主人公が、
大統領を暗殺した理由に迫るお話。
以下ネタバレ気味
▼ポスターのキャッチフレーズにあるような、「なぜ」そうしたのかが、100%スッキリ明らかになるわけじゃないのが良い。
▽観る人によって微妙に印象が違うのではないか
▽殺したくもない友人を殺させといて人殺し呼ばわりされた怒り?、組織で孤立していく上で保身のため?国民第一の革命を遂行するため?
▽次の大統領のポストを期待していると仄めかされて友人まで殺してしまうあたりをみると、大統領になりたかったのではないかという説は100%は否定できないのではないか
▽じゃあ革命を遂行する正義のためか思うと、物語冒頭で、「そもそもなぜ革命をしようと思った?」というパク部長の質問に、質問返ししてしまう始末。
▽それでも映画ラストの証言では革命が動機だとして証言している。
▽物語を振り返ると、矛盾が散見されるというのがこの映画のおもしろいところだと思う。
▽つまりこの映画には、コレ!という「なぜ」に対する答えが提示されない。
▼主体的な動機がない、「イタコ」的な主人公のキャラクター。
▽「そもそもなぜそれを始めたの?」なんて質問をされれば、人はとっさに何かしらのそれっぽい理由を語る
▽でもほんとのところ理由なんてもんはなくて、気づいたら今の状況になってるってことはわりとあるんじゃないか
▽つまりは主人公には、もしかしたら、主体的な動機というか信念みたいなものはなかったのではないか?
(もしかしたら登場人物みんなそう?いや観客もそうなんじゃない?)
▽ただ目の前のことをただ無感情に処理してきた主人公は、誰かを自分に憑依させることで、誰かの受け売りで生きてきた。
▽朴大統領の意のままに分身のように生きてきた自分に疑問を感じたきっかけは、友人の死。
▽無感情に生きてきた主人公は、ここでようやっと感情が発動する。
▽しかし、自分の動機というよりかは、その友人が告発に至った思念を、自分に憑依させて暗殺を実行した。
(酒の力で死人とシンクロ率100%になるイタコ的な展開がなんか知らないけど胸アツ!)
▽暗殺が遂行されたあとは、自分の判断で動いていかなくてはならないが、じゃあ自分が大統領となって国を背負っていくかと思えば、ひよって力無くUターンしてしまう。
▽そういう信念ブレブレの人間の弱さ丸出しの主人公を見ていて、あぁわかるなぁ。。と共感。
(血でずっこけたり、ヘリに乗せてもらえない悲壮感、暗殺したの自分じゃないすという嘘が一瞬でバレるのとか、最高すぎるよ。)
▽映画を見ている自分のことを棚に上げて主人公の弱さを叩く気には到底なれないす。。
▽結果として独裁政権はその後も続くことになるけども、民主化に向けて一石を投じた重みは確かにある。
▽英雄っちゃ英雄だけどがっつり一般ピーポーなキム部長。僕は好きです。
▼最後の肉声テープの力がすごい。
▽その声を聞いた時は、シンプルに
「あぁ国民を思うヒーローだったんだ。
彼は生きる時代を間違えたなぁ。。」
と泣けた
▽それこそが彼が暗殺をした動機だったんだ。とキレイに収まるはずだった
▽でもストーリーを振り返ってみると、いろんな矛盾点が出てくる。
▽「なぜやったのか」という主人公の謎探しの旅は、実はラストシーンから始まるというミステリー展開がおもしろい。
▽ポスターのキャッチフレーズに釣られたなぁと感心しました。
支配者は革命によってすげ替わる
パワハラと裏切りに耐えた男の物語
韓国は自国の歴史を上手に映画にできてうらやましい。
大統領や革命のこと、歴代政府の行った悪行をエンターテインメントに出来る環境が有るって素晴らしいと思う。
日本では政権批判などの作品は少ないし、注目度も低いのでもっと作ってほしい。
実際に日本政治家の汚職や隠ぺいとかが浮き彫りになった映画を見たら楽しんでいられないと思うけれど。
なんにせよ、政治にもっと興味をもてたり、政治家に責任を持たせる意味でも映画は作られるべき。
本作は他国の事だからと他人事として映画を楽しんでしまう自分が居るけれど、次は我が身と肝に命じよう。
映画の内容はスパイ戦やらムカつく同僚、尊敬していた上司の醜態。いろんなストレスを抱えながら国のため?に行動を起こす主人公の40日間を描いく。
志高く革命を起こしたはずの彼らはどこで道を間違えたのか。協力して国を発展させなければならないのに身内は保身や出世、金もうけしか考えてないし、守るべき大統領は信頼できないし、本当に辛い職場だ。
主人公役のイ・ビョンホンは多彩な演技ができて凄いですね、真面目で忠誠心の有る南山部長を見事に演じております。
警備室長にキレるシーンは迫力あるし、大統領に懐疑的でありながら守ると誓う場面も複雑心境の顔がいいですね。
ラストの暗殺シーンもドタバタしながらも冷静を装いつつ全然冷静じゃない感じも素晴らしかった。
大統領役のイ・ソンミンは、人のよさそうな顔なのにはしばしで内側にあるどす黒い邪悪を垣間見せてくれる。
前南山部長役のクァク・ドウォンはまさに狸おやじ感が半端じゃなかった。途中から六角精児に見えてきたけれども。
実録小説を元にしたフィクションとの事だが、どこが真実でどこが創作なのか気になる。
権力の座を捨て国民のために行動を起こした男の生き様、濃厚なサスペンスとしてとても楽しめた。
大統領を守る事は国を守る事。
国=大統領ではなくて、本当なら国=民なんだよね。
政治家の存在意義を改めて問うております。
権力者は必ず腐敗する。
虎の威を借る狐であろうともその腐臭には我慢できない。
狐には狐の矜持があるのだから。
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劇中セリフより
「私はいつもそばにいる、君がやりたいようにやりなさい」
責任を取ると言ってないあたり、自分の手を汚さない実に上手い言い回しだ。
成功すれば自分の手柄、失敗すれば他人のせいにできる。
この言葉に安心するか不安になるかは考え方しだい。
私はあなたの側にいる。好きにやってよい
冒頭、事実を基にしたフィクションと断り書きがでます。
韓国情報機関が大統領を暗殺したのは間違いありませんが、その理由は国への愛国心からか、それとも大統領の寵愛を失った嫉妬心からか、実際のところは分かりません。
「私はあなたの側にいる。好きにやってよい。」
劇中にある当時の最高権力者が部下に汚れ仕事を命じる際の言葉です。具体的には言いませんが部下はその意味が分かります。そのくせ、うまくいかないと責められます。とても怖いですね。
実際の歴史において、この事件を契機に軍事政権が倒れたかと言えばそうではなくて、次の軍事政権が反体制派の弾圧を続けたそうです。軍部の支配から脱したのは1987年だとか。その背景にはきっとアメリカからの圧力もあったのでしょうね。
個人的には、韓国の歴史について朝鮮戦争後の軍事政権からこの暗殺事件、その後のソウルオリンピックに向けた民主化について漠然とした知識しかありませんでした。
韓流とかKーPOPとか現在の韓国文化に浮かれるのも悪くはないのですが、歴史を知れば韓国の別の姿も見えてくるのでしょうね。
真実に近い?
朴正熙の暗殺については、部下に射殺された、としか知りませんでした。この映画で当時の朴正熙を取り巻く状況がよくわかり、勉強になりました。犯人の心境については本当のところは本人にしかわからないでしょうが、映画の一番最後に流れる裁判の証言テープを聴くと、この映画の見方が真実に近いのかもしれません。イ・ビョンホンは渋さが増していて相変わらずカッコいい。日本でいえば往時の高倉健のようです。
南山の部長たち という副題は日本側で付けたのだと思いますが余計だと思います。副題を付けるならもっといいのを考えるべき。
歴史を浴びた
もはや登場する誰にも感情移入ができないし、何故こうなった、とどこかで思ってしまうのはこの時代にこの国で生きて、渦中にいないからだろう。
ただただこの時代の歴史を浴びた感覚だ。特に駐在員とキム部長のやりとりは興味が湧いたし見応えがあった。
キム部長の最後の言葉は心からのものだろうが、自身が恵まれていたら行動に出なかっただろう。
胸をはれた信念は誰しもが失くす可能性を秘めている。
マッサ
評価も上々なので期待して見に行きましたが、期待を超えるものはなかったような気がします。
韓国映画はとても好きなのですが、自分の好みのものはエンタメ性の強いものなので、"社会性"じゃなく社会派の映画はどうも相性が悪かったみたいです。
全体的に暗殺までの流れが描かれるのは知っていましたが、いかんせん分かりづらく、キャラクターの名前も中々覚えれませんでした。そのため、誰がどうしてこうしてあーしてが分からないまま物語に乗っかっていきました。
演技の熱の入りようが素晴らしく、起伏の激しいところまでが自然なまま演じられていてとても良かったです。
基本112分謎な映画でしたが、気になっていたので見れてよかったです。お粗末。
鑑賞日 2/14
鑑賞時間 13:40〜15:40
座席 自由
ちょっと期待し過ぎたかな
これで韓国の歴史が少しは分かった気がした
今でも言われている様に独裁じみた国
実録ものなのでどうしてもそれなりのお話になっています
この撮り方では彼は判決通りの人間
この作りようしかないのは韓国だから?
なるほど
朴大統領が側近に暗殺されたのは知ってたけど、日本の報道って「宗主国」アメリカ以外の事はざっとしか伝えないから、お隣の国の事なのにほとんど知らないでいました。
何となくKCIAって恐いらしいとか。青瓦台には近づかない方がいいらしいとか。
そんな風に聞いていたような。
なるほど、そんな事があったんだ!
眼鏡の部長の顔の筋肉、僅かな動きで表す感情。緊張感を持ってしっかり伝わりました。
「閣下」「閣下」って持ち上げてしまってたら、元々の理念とか忘れちゃうのかしら。
この大統領では駄目だ!と思わせるあの発言この発言。
そして「お前の側には私がいる。良いようにしろ。」って誰にでも言う。皆「忖宅」しちゃうよね。
この前まで私たちのトップにいた、お腹が痛くなりやすくて「息を吐くように嘘を吐く」あの人もまるで「閣下」みたいだった。国会答弁聞いてたら「アフリカあたりのどっかの国の独裁者?」って思って、「ヤバい!うちのトップだ!」って心底怖くなったのを思い出した。
周りが競って「忖宅」合戦。
でも誰も辞めさせられなかった。
病気が部長?
韓国でヒットしたのは当然だけど、こんな映画を観ると韓国ってやるなって感心する。BTSも凄いけど、映画も凄い。
"なんざんの部長"1枚ください
小生「なんざんの部長1枚ください」
館員「…KCIAみなみやま部長のチケットでよろしいですか?」
ナムサン…?韓国の作品だった。
緊張感があり、思惑の交錯が面白い。実話を元にしているためか非常にリアリティがある。
登場人物が多く、誰が誰?となりがちで、馴染みのない地名も度々出てくるなど、鑑賞難易度が高い。予習はあってもいいかもしれない。
良い点
・演技
・パクの心情
・良い題材
悪い点
・局にあまりに人けが無い
・足音立てすぎ
・コックさん(悲)
・終盤が若干おざなりか
・側近は?
・元の写真や映像を出す手法はあまり好きではないしれない
俳優の演技が圧巻。特に脇を固める俳優
南山の部長たちはまずこの時代の韓国の軍事独裁政権下のKCIAなどある程度の予習はして観た方がいい。韓国の社会政治サスペンスだが色々考えさせられた。時代背景、ストーリー的には様々な考え方があり個人的には評価できないが、やはり南山の部長たちは俳優陣。主人公のイ・ビョンホンは説明不要の圧巻の演技力だが、脇役のイ・ソンミン、イ・ヒジュンの役になりきった演技が素晴らしい。この三人の演技を観るだけでもこの映画を観る価値があった。今年初の映画鑑賞だが内容はストーリー的や物騒なシーンもあり3点だがイ・ビョンホン、イ・ソンミン、イ・ヒジュンの演技力を評価し1点プラスし4点。この映画は二人よりも一人で観る事をすすめたい。
「あの頃は 良かったです...」
未だかつて、
〈部長〉という肩書の主人公を題材にして、
こんな物騒な映画が存在しただろうか!
横分け七三メタルフレーム眼鏡の
イ・ビョンホン演じる役人キム部長と
その仲間たちが織りなす大統領暗殺劇 in 70s。
拷問・盗聴・裏工作もなんのその、
仁義なき権力闘争で暗躍する
キム部長もさる事ながら、
大統領に反旗を翻して告発するかつての戦友=
韓流イイ風体代表格のクァク・ドウォンが
70sファッションも相まって、
いつにも増して不敵な存在感を醸し出してて
抜群なんだよなぁ〜☺️
水割りをヤカンで作る独自のカルチャー🥃
にも衝撃を受けつつ、
実在の暗殺事件を重厚な映像と
韓流ベテラン勢の演技合戦で魅せる
今作もサスガの韓国映画といった出来。
この後、図らずも軍事独裁政権が
スタートしてしまうワケですが、
80年代に入って起こる民主化闘争を題材にした
『1987、ある闘いの真実』が
コレまたオールスターキャストですこぶる面白い!
…辺り、政治ネタを題材にしても
見応えのあるエンタメにしっかり昇華させる
のが毎度映画好きとしてはシビれまくります🙏🏼
光秀はなぜ信長を討ったのか。
映画のベースとなった朴大統領暗殺事件を全く知らず(恥 十分に物心ついてた年齢でした)、当時の韓国事情にも無知なので正直ついていけない部分はありました。
同じ名字の人が多いパクさんキムさん問題、ふくよかなお顔の人は区別がつかない問題などが私の中に勃発してしまい全て理解したとは言い難いのですが、それでもかなりの緊迫感があり、社会派サスペンスとして面白かったです。
クライマックスの宴席のシーンで(あっ、これは数日前に見た大河ドラマだ!)と気づきました。こちらでも同じようなことを書かれている方がいらっしゃいますがまさに本能寺の変ですね。
日本語の台詞や伊藤博文(お札)が気になりました。あえて何も触れていないだけに不気味だ!!
それにしてもイ・ビョンホンは全然老けませんねぇ。
事実を元にしたフィクションですが、当時のKCIAて概ねこんな感じだ...
事実を元にしたフィクションですが、当時のKCIAて概ねこんな感じだったんだろう。人は恐怖で縛る方も縛られる方も人間性が欠落し、やがて恐怖が無意味になるなんて皮肉…
骨太でズッシリと重厚な作品です。
なかなか重く硬い感じでちょっと腰が重かったんですが、良い映画って感じでハズレも無さそうなので観賞しました。
で、感想はと言うと、良い映画と言うよりかは骨太でドッシリ。観応えのある作品。
いや〜韓国の歴史、怖ええな〜って思いましたw
韓国で実際に起こった実話を元にしていると言う事で全編通して見所タップリですが、これでもかこれでもか!と全編重いので些か疲れるw
また、韓国の歴史をある程度分かってないと楽しめないかな〜とも思います。
大統領直属の諜報機関、中央情報部、通称KCIAの圧倒的な影響力と政治の暗部と言うか、裏側が凄い。
韓国に限らず、日本も含め諸外国でもおんなじ事があると思うんですが、物語で描かれている限りでは果てしなくドス黒いんですよね。
今の日本で同じ事が起こっていないと思う(て言うか信じたい)んですが、過去を歴史では「226事件」や「515事件」もありましたので、歴史の転換期にはこういった事が起こるんでしょうね。
また、それを何とかしようと言う意識は愛国心から来るもので、それの揺るぎない信念と言うか、決意は重くも何処か清々しい感じにも映ります。
キム部長役のイ・ビョンホンが難しい難役をガッツリと演じている。
韓国を代表するイケメン俳優ですが、御歳50歳と聞くと、思えば遠くへ来たもんだな感じですがw、様々な作品に出演しているだけあって、重厚感が滲み出ています。
ポスタービジュアルの眼鏡を掛けたイ・ビョンホンは「孤独のグルメ」の松重豊さんにそっくりですがw
個人的に良かったのはキム部長と敵対するクァク・サンチョン警護室長役のイ・ヒジュン。
何処か滑稽で権威に擦り寄る姿勢がキム部長と対比していて良いです。
大統領に次ぐ権威を持っていると言われていても、トップに疎まれれば、自ずと閉職に追い込まれるのはどの職業でも同じ。
だが、トップが腐っていたら、いずれは誰かに討伐されるにも歴史が繰り返し証明している訳で愛国心と野心の間に揺れながらも、最終的には誰かがやらなければならない義侠心から来る愛国心ではなかったかと思います。
とにかく見応えはありますが、全編通して重いので観終わったら疲れますw
でも重厚感のある作品はとにかく「映画を観た!」と言う感想に浸れますね。
ある程度韓国の歴史を知っていればもっと楽しめるかなと思える作品ですので、各国の歴史を予習してからが得策ですw
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