「蜜蜂のように懸命に生きる女たち」女たち あささんの映画レビュー(感想・評価)
蜜蜂のように懸命に生きる女たち
美咲、かおりをはじめとする女たち。
皆それぞれ何かしら癒えない、言えない傷を抱えて生きている。
コロナによるマスク生活での閉ざされた環境で、理不尽な人や出来事に爆発させたい気持ちを押し殺しながらも懸命に生きている人たちへーー。
「蜜蜂は害虫ではない」殺虫剤で殺そうとした男の子を思わず突き放した美咲は、蜜蜂をかおりや自分自身と重ねていたからではないだろうか。
毒親の介護、独身と偽り不倫していたクソ男、学童の職員や児童の親…
私が美咲の立場ならこんなに我慢できないわ。
もっと上手く立ち回る、言い返すぐらいできるだろう?と色々突っ込みどころはあるけれど、美咲のような人間も世の中にはいっぱいいるわけで、そんな人にとっては共感し、何か琴線に触れるものがあるかもしれない。
それにしても、篠原ゆき子、高畑淳子の演技力には圧巻である。既婚者宅での修羅場の彼女の演技、あの動揺した表情が忘れられない。
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