燃えよデブゴン TOKYO MISSIONのレビュー・感想・評価
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昭和感とクンフー映画への愛が溢れるどこまでも微笑ましい温故知新系香港アクション
それは2013年2月10日、今はなきシネマート六本木にブルース・リャン主演の『燃えよ!じじぃドラゴン 龍虎激闘』を観に行った時のこと。颯爽と現れて客席についた一人の客の姿に、自分含む全観客6名(恐らく全員映画秘宝読者)が息を呑んだ。
・・・谷垣さんだ。
数多のアクション映画でスタントマンを演じ海外でも活躍する谷垣健治さんを知らない者はそこにはいなかったが、谷垣さんですよね?と話しかけるKYな奴もいなかった。我々はスクリーンでブルース・リャンの老いてもなお切れ味鋭いクンフーを堪能し、ニコニコしながら客席を後にする谷垣さんを無言で見送った。
そして私は映画の余韻を楽しみながら六本木駅から日比谷線に乗り込むと、目の前にまた谷垣さんが・・・。
そして谷垣さんは持っていた紙袋の中から取り出した黒い箱を開けて中から一体のフィギュアを取り出した。
・・・それ、『葉問』のドニー・イェンやん!
またニコニコしながらドニーのフィギュアを愛おしそうに眺めた後谷垣さんは下車して行きました。
そんな谷垣さんとドニーの美しい友情をこの目でちゃんと目撃しているわけで本作がハズレのわけがないです。
香港の刑事フクロンは女優のホーイとの結婚を控えていた時に立ち寄った銀行で強盗と遭遇、派手な追跡で警察署長を激怒させてしまい証拠品保管室勤務に異動。ホーイにも愛想を尽かされたフクロンは来る日も来る日もクンフー映画を観ながらジャンクフードを貪り食っていたら半年で120キロを超す肥満体になってしまう。そんな折上司の頼みで日本人の重要参考人を日本まで護送する任務を引き受けたフクロンだったが、護送中に逃走されてしまう。このままでは香港に帰れないフクロンは上司の友人シウサーの協力を受けて捜査を開始するが・・・。
冒頭、劇中に登場する東京タワーは本物ではありませんと釈明するテロップが入る時点で、じゃあ東京タワーが重要な舞台なんやねと解る親切なインストラクションから始まる本編は温故知新に満ちた作品。これ昭和の『燃えよ!デブゴン』とは何の繋がりもない作品でそもそも脚本もプロットも適当。参考人を護送するのにわざわざ静岡か山梨を経由(単に富士山をバックにしたかった?『大福星』へのオマージュかも)、築地市場とテロップが出るのにやけにシャビーな魚市場だったり(ロケ地は成田市場)、無駄な日本ロケがどうにもこうにも昭和風味。さらに昭和風味に拍車をかけているのが結構贅沢なセット撮影。50メートル四方程度に切り取られた歌舞伎町で暴れ回るドニー師父がもうジャングルジムで戯れる子供のように妙に嬉しそうなのが眩しい。徹底的にコミカルな演技を披露する師父ですが、そのアクションの切れ味は普段通り。切れ味鋭いハイキックから何からバッシバシに見せてくれます。もちろん圧巻なのはラストシーン。ここで繰り広げられる格闘は本当に素晴らしいのでここだけ切り取っても十二分に正月映画。日本といえば富士山と東京タワーだろ?とスカイツリーをガン無視する圧倒的な昭和イズムにウルッときました。
本作、何気にクンフー映画へのオマージュが満ち溢れていて、ブルース・リー師父のフッテージがチラチラ引用されますし、ドニー師父自身の『導火線 FLASH POINT』と『SPL 狼よ静かに死ね』の名シーンがチラッと再現されます。フクロンの自慢話として挿入されるシーンなので要らないっちゃ要らないシーンなのにしっかり作り込まれていて、お話の適当さに全然見合っていません。そして昭和感を醸しているのは竹中直人。演技そのものは手抜き感満点のお気楽なやつですが、令和の時代に見れるとは思わなかったブルース・リー物真似はある意味クライマックスに匹敵するかも知れないです。このキャスティングは絶妙でした。
そしてヒロインのホーイを演じるニキ・チョウのキュートさ。バンバン殴られて目の周りに青アザという令和にアリとは思えない昭和メイクがバッチリ似合う21世紀のマギー・チャンと言っても過言ではないでしょう。こういうタイプのコメディエンヌは絶滅したかと思いますので今後の活躍を期待します。
そしてエンドロールを飾るのは正月映画には欠かせないアレ。谷垣監督やドニー師父らが気の合う仲間を集めて楽しそうに撮影している様が垣間見えてニヤニヤしてしまいました。そういえば劇伴のオーケストラが何気に豪華で耳を惹きましたが、ちゃんと本編用にオーケストラを読んで新録してるんですね、そんなところにも力を抜かない辺りにも昭和感が滲んでいます。
ということで尻尾の先まで正月映画でしたが最終的に観客3名、多分全員同い年のオッサン。もはや昭和を懐かしむ人間も少数派ですが、今中国資本が映画産業を牛耳ってるわけですから、かつてのショウ・ブラザーズのようにお正月向け豪華キャストのバカアクション作ってもらえないですかね、令和の『キャノンボール』を世界中のアラフィフが待っています。
ということで明けましておめでとうございました。
【ドラゴンへの道】
残業はイヤだ!
ドニー・イェンのアクション炸裂。ヌンチャク、棒術、ボクシング風パンチ、そしてレスリング(プロレスも)の俵返しやバックドロップまで使っちゃう。回想シーンが二つあったけど、もしかすると『導火線 FLASH POINT(2007)』のシーンだったかな?あの映画も色んな格闘技の技が使われていました。
デブゴンといえばサモ・ハン・キンポーの代表作でもありますが、主人公は同じくブルース・リーを敬愛してるし、タイトルも借用している。ブルース・リー主演作品のDVDが山積みにされていたのは垂涎ものだ。
日本へ向かってからは呆れるほどつまらないストーリーでしたが、そのいい加減さもかつての香港映画へのオマージュなのだろうか。さらに音楽も『ドラゴンへの道』や『燃えよドラゴン』に似てる雰囲気。音楽に関しては日本っぽさが全くなくて、ただ歌舞伎町の街並みや東京タワーの美術セットが素晴らしいのに違和感たっぷり。
太ってもキレッキレのドニー・イェンはもちろん、コメディ部分では竹中直人が久しぶりにバカっぽさを丸出しにしてくれた。女性陣では婚約者のニキ・チョウよりも、通訳マギー役のジェシカ・ジャンが良かった。
#02 往年のバカバカしい香港映画
冒頭、中国本土の製作会社が名を連ねた後、導演に王晶の名前が出ると安心した。
何が安心ってこの安定したばかばかしさ。しかもこんなアホらしいコメディをアクションスターのドニー・イェンさんが演じてくださるのだ。すごい!
さらに凄いのは新宿風街並みを再現したセット。
店の名前とか本物っぽさとか『Always』を超えるクォリティに驚いた(でもセットとわかるところがまた凄い)。
ニコラス・ツェー似の遠藤役の人、最初口パクかと思ったけど日本の方なのね(国籍は知らないけど)。香港仕込みかと思うくらいアクションが完璧でした。
もっと完璧なのはオマケ映像のドニーさんのラップダンス。アラ還とは思えない足取りでカッコ良すぎなのよ〜❣️
これは、しょうもない。
デブの特殊メイクと、中華風歌舞伎町セットと、ドタバタアクションで繰り広げる、東京を舞台にした、中身からっぽ、中国?香港?発、乱闘?格闘?カンフー?映画…といったところでしょうか…。
ヤクザはヤクザになっていないし、アフレコはズレてるし、東京は中国の植民地にでもなったんでしょうか?もはや、意味不明ですね。
竹中直人のヅラ芸もいりませんから。
最近、○○公司が絡んだ映画がたくさん出回ってますが、中国マネーを使った、反日映画でしょうか。
お互いの文化は尊重しあった方がいいですね。
ドニーさん、こんなの出てて、大丈夫ですか?
このたぐいの映画は、近隣のどこかの国のように、検閲した方がいいかもしれませんね。
こんな、お粗末な作品はいりませんわ。
年初から、今年のワースト映画が決定!ということで、めでたし、めでたし。
アクション以外が😹😹
後に続け!
日本では撮れない。
ハイスピードなアクションもそうだけど、大掛かりなセットとか日本では撮れないものばかりに見える。
そこにコールされる「監督・谷垣健二」
メインのラスボスも日本人俳優だ。
凄い事だと思う。
日本は長くアクション後進国だと思ってきたのだが、そんな事はなかった。
それらを牽引する土壌がなく、それを渇望する監督がいなかった。
人材は育っていたのだ。そう思えた。
大陸のアクションがベースではあるが、日本のアクションにも落とし込んでいって欲しい。
作品自体は往年のコメディ色が強く、強引かつ都合よく話が進むのでお約束と思わぬ事もない。
気になるのはアドリブ風な台詞の数々で、雰囲気を維持する為に発せられるそれらが耳障りだった。
だが、それらを土石流の如く押し流すアクションの数々。隙あらばアクションが挿入されてくような印象だ。子役のカンフーも凄かった!
アクションの偏差値はトップクラス。
内容も規模も世界水準だ。
ワイヤーチームが凄く良い仕事をしてた。
あまり見ないドニーのコメディタッチの芝居も新鮮だった。
そもそも太らせる意味あるの?
1987年の『燃えよデブゴン』のリメイク的作品ではあるが、ブルース・リーに憧れていて、太っているという点しか共通性はない。
そもそも「デブゴン」とは、俳優のサモ・ハン・キンポーが太っていて、彼を主人公にした作品として「デブゴン」とされていたし、その後のサモ・ハンが出演した作品は、ことごとく日本が「デブゴン」シリーズとしていただけで、原題も違えば、続編でも何でもない。
つまりサモ・ハンという、もともと太っているアクション俳優がコミカルでおもしろいという理由から俳優ありきで製作されたわけなのだが、今作では、太っている俳優を使うのではなく、ドニー・イェンに特殊メイクをして太らせている時点で企画としては破綻しているのだ。
百歩譲って、それはいいとしても、根本的な問題があって、それは「そもそも太っている意味あるのか」ということだ。もともと太っていない俳優を、わざわざ太らせているのだから、「太っている」という設定を物語にどれだけ反映させられるかという話になってくる。
例えば、超古典的なネタではあるが、悪人を追いかける途中で狭い場所に挟まって動けないとか、常に何かを食べている…とか、そういったネタが入らないと逆に違和感があるわけで、今作は、それをことごとくスルーしているのだ。
香港アクションならではの、コミカルなおバカアクションもあるわけだが、そこにさえ設定を反映させておらず、終始「太ってる設定いるの?」と考えてしまう。アクション・シーンは、普段のドニー・イェンと何も変わらず、素早すぎて説得力が全くないし、太っていたら物理的に不可能な動きもしてみせる。
もともと太っている俳優なら、それらの点の疑問もスルーできて、俳優の個性とキャラクター性から、「デブゴン」としても問題ないと思うが、今作の無理矢理感には、安易なリメイクという印象しか残らない。
人は見た目によらないということを言いたいのであれば、超ダサいオタクとか、そんな設定で事足りるわけで、太っている設定が必要ないのだ。
アクション映画、香港映画的にツッコミ所が絶えない作品ではあるが、バランスとしてはとても上手くまとまっていて、アクションシーンも楽しいものが多いだけに、そもそもの設定の謎が気になって仕方がなくなってしまう。
ロケーションのことを言うと、東京というのは、なかなか撮影許可が下りないのか、東京とは言っても、ほとんどのシーンがセットの中で展開されている。
変な部分はあると言っても、一時期の漢字とカタカナが入り混じったカオスな看板が並ぶような、ドラマ『HEROES』やローランド・エメリッヒ作品の日本描写よりも、かなりマシにはなっているのだが、それよりもあきらかにスタジオ内ですという圧迫感が伝わってきて、室内で暴れまわっているようにしか感じられなく。舞台劇を観ているようだった。東京というよりナンジャタウンに似ている。
竹中直人も、明らかに漫画のような典型的なバカ警察を演じている。日本の変な描写やキャラクター造形も外国人監督というのであれば、理解できるのだが、これは日本人が監督しているという点で、より罪が重い。
決戦場所がスカイツリーではなく、東京タワーというのも外国人ウケを狙っているのだと思うが、それなら芸者やカブキ、侍、寿司なども登場させて欲しい。築地と東京タワーってのは、東京と言っているわりには、なかなか狭い空間での物語だ。
閑職で間食したら120kg
あーー、そうか。アメリカには、暇な人が多いんだ!って思いました。半分マジに言ってますw
正義の破壊は良い破壊。って訳でも無いけれど。イヤー、でもでもでも。ウルトラマンもビル壊したでしょ。ゴジラにむかって撃った砲弾だって命中しなきゃ、誰かの財産を破壊するかも知れない流れ弾。少々のモノは公務執行の不可抗力どす。にしても、派手に良く壊す。と言うか、派手に壊さなきゃホンコンカンフーじゃないしw
安定の破茶滅茶ストーリーにイップマン参上で、もう滅茶苦茶です。香港カンフーの香港映画の監督が日本人ってのも滅茶苦茶と言えば滅茶苦茶なんですが、これが滅茶苦茶にオモロかったw
タメにタメてからの勧善懲悪がマジ・カンフーの基本なら、おちゃらけて、ラッキーに恵まれて、ヘラヘラしながらも敵を殲滅してスマイルだっちゃ!がコメディ・カンフーの文法。
今回は東京ヤクザ相手にグロック19の連射も披露。ラストとか滅茶苦茶ついでの東京ナイトフライト。夜景はキレイでしたかーー?
楽しかった。とっても。
島倉役の丞威さんが良かったです。日本で活躍して欲しい若手です。
ドニー先生のスピードアクションと棒術が存分に楽しめる。 やたらとキ...
かなり昔のジャッキーチェンのコメディ要素満載のカンフーアクション映画のような作品。嫌いじゃないです。日本の描写はアレですけど・・
かなり昔のジャッキーチェンのコメディ要素満載のカンフーアクション映画のような作品。昔レンタルした「プロジェクトA」は繰り返し見た好みの作品だったし、この手の作品は嫌いじゃないです。
ただ、日本の描写は日本人としてはあまり気分の良いものじゃないですね(ヤクザが跋扈し、警察は腐敗し、地震に襲われる国ですので。まあ、ここら辺は、外国人が思う現在の日本の姿なんでしょうかね)
主役のドニーイェンは、スターウォーズ・ローグワンの盲目の剣士役ですが、メイクでデブになった姿のなかにはその面影はありません。デブにする必要性はあったのかな・・
あらすじにはツッコミどころ色々あるんですが、そんなの気にせずに楽しむ映画かと思います。
大好きだったあの頃の香港映画をアプデ
ドニー・イェン主演だけあってアクションパートは超一級品なのにその凄さが霞むレベルの笑いの多さ(笑)。
序盤。激走するワゴン車内での超絶アクションも滅茶苦茶凄いことしてるのにその凄さをマイルドにするお笑いをテンポよく差し込んでくる勇気。
日本パートに入っても、歌舞伎町、築地、東京タワーと全盛期のジャッキーを彷彿させるハイレベルのアクションをかなりしっかりと堪能させてくれます。
この作品がいつ撮影されたかは分からないけど、今57歳のドニー・イェンの動きが本当にキレッキレでビビります。
事前に公開されていたビジュアルから当然シリアスな作品を期待していた訳ではないので個人的には満足です。
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