「原作が好きで見に行きました」NO CALL NO LIFE ちぢみさんの映画レビュー(感想・評価)
原作が好きで見に行きました
中学生で出会ってから10年で10回以上読んでいます。セリフ・設定・シーン描写を原作と比較しながら観ました。
原作小説は、グロさや汚さを含めての妙なリアリティと、ふらりとリアルからファンタジーへと何気なく踏み込む境界のなさが魅力です。不快な映像や細かい説明は避けた映像化を行うには不向きな作品なのかなと思いました。
こだわりの筐体のガラケー、不良っぽい留年生の春川、集団で地べたに座り込む主人公など、原作の刹那的な感じを生み出していた要素が今はもう時代遅れです。説明や心理描写なしではわかりづらい設定や展開も多いです。そんな制約条件の下で最大限原作を尊重した映画と感じました。でも航兄はメガネが良かった。
原作のクライマックス〜ラストの、手に入りそうだったものが今にも触れられそうなところに見えるのにもう届かないという苦しさが好きなのですが、映画ではあまり感じられませんでした…。
とけた電球の主題歌がとてもいいです。2人の着メロのイントロがこれとかでもよかったな。
コメントする