「心地よい」川っぺりムコリッタ lanachamaさんの映画レビュー(感想・評価)
心地よい
蝉の声が響くクーラーのない気だるい夏。
山田は扇風機で生ぬるい風を感じながら1人、部屋で時間を潰す。
お金がないから風呂を貸せというとなりの島田を断る山田。だが野菜をやるからと言って強引に風呂に入る。
だんだんエスカレートしビールとご飯セットまで勝手に食べるようになる。
そんななんとなく友達のようなふわりと周りにいるムコリッタの住人たち。
山田にも悲しい過去が。
大家さんにも。
図々しくおもえた島田にも悲しく人に言えない過去が。
優しく繊細な人間だった。
うるさかった蝉の声に鈴虫の羽音が混ざる頃、父を弔える気持ちに変わっていった。
人それぞれに色々あるけど、小さな幸せと1人じゃない温かさを充分感じるとても良い映画でした。
うるさいくらいの虫の声、夏のどかーんとした暑さとか、基地を作って空想したり、子供の頃の感覚を思いだしました。
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