「7歳の女の子の抱える葛藤の重さに胸が痛む」リトル・ガール shihoさんの映画レビュー(感想・評価)
7歳の女の子の抱える葛藤の重さに胸が痛む
日本は、世界的に見てLGBT+への理解や法制度が遅れている、と言われているけれど
海外の映画を見ていると、差別や拒絶反応が日本よりも激しいと感じることが多かった
受け入れるか否か、それをはっきり態度に表すし、NOと言うし
たった7歳の女の子が、声をあげて泣くことも出来ない程苦しんでいても、教職につく大人が率先して目を逸らす現実
無邪気に兄弟と戯れる姿は、ごくごく普通の女の子だけど、インタビューに言葉少なく答える横顔には、抱えきれない葛藤が影を落とす
終盤、両親の粘り強い努力が身を結び始めると知った時に見せる小さな笑顔は、ラストのさらに厳しい現実を予想していたかの様で、思い返すと胸が痛い
彼女が家族や友達とともに、幸せに成長していけます様に、と願わずにはいられない
この監督には、ぜひ続編を作って欲しい
文化や宗教や生活環境や、複雑な話だから何が絶対的に正しいとは言えないけど、傷つきながらも懸命に生きる小さな女の子がいて、彼女のために戦い続ける家族がいて、それを支える人たちがいる、まずそれを知って自分はどうするか考える、それだけでも意味があるんじゃないかと思う
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