ポゼッサーのレビュー・感想・評価
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思ったよりは全然面白い。
クローネンバーグの子供ってだけで運が悪いのに態々映像作家になってしかも同じジャンルの映画を撮るなんて変態的なマゾヒストとしか思えない。
内容も表社会の下に蠢く裏の存在とかアイデンティティクライシスとかクローネンバーグ的。肉体の主導権の奪い合いとか『スキャナーズ』のラストを思い出した。
飽きずに観れたし、面白かったと思うし、ストーリーもまぁこんな感じなんやろなと、6〜7割位で理解しておくのが正しい観方だと思う。
ただなんつうか、クローネンバーグという呪縛に自縛している気がしないでもなかった。つくづく不憫である。
ただ、女の趣味は親父さんの方が良いな。
追記:
そうか、ジェニファー・ジェイソン・リーは『イグジステンズ』か。インプラントを使って他人の体(物語)にジャック・インするのが似てるなぁとは思ってたんだよな。
何だかんだ言ってそういう目配せを入れてくるのって親父の威光を笠に着てる感は有るな。
ノーランが撮ったりジェームズ・ワンが撮ったりしたらもっとエンタメでもっと面白くなるんだろうが、この位の面白さがちょうど良いんだろうな。
タイトルなし
2020年東京国際映画祭にて
《脱出》ものすごくグロく生々しく、そして難しい(故に見る人を選ぶ作品だと思うし、正直{少なくとも日本での}観客受けは悪いと思う)。精神世界に入り込むようなサイケデリックな映像表現・描写が好きだった。主演は、"あの"ニコラス・ケイジ大暴れの傑作『マンディ』のマンディ役アンドレア・ライズボローでまたも、そうした独特な世界の中で時に幻のように現れるのか。人体破壊・ゴア描写はもはやフェティシズムの域で、作り手の「これが撮りたい!」というアツいこだわりを感じた!それだけに目を背けたくもなったが…。古き良きジャンル映画臭と紛れもなく刻まれた作家主義、その両輪が非常に魅惑的な語り口につながっていた。ダークで静かにスリリング。アイデンティティーの揺らぎ、自分を形作るものとは?自分も気づかなかった本当の自分と向き合うよう。監督脚本化ブランドン・クローネンバーグすごい。ジェニファー・ジェイソン・リーとショーン・ビーンは流石。ドバイでグッバイ。
勝手に関連作『ブラック・ボックス』『マトリックス』『インセプション』
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