劇場公開日 2021年11月12日

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皮膚を売った男のレビュー・感想・評価

全44件中、21~40件目を表示

4.0面白い作品です。

2021年11月21日
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鑑賞方法:映画館

ラストは、いい結末と思ったら、ビックリが2回、でもよかったです。
なぜ、背中のタトゥーに価値があるのかは疑問です。

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かん

4.0言いたいこともあるが

2021年11月21日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

知的

アイデア一発映画として優秀じゃないでしょうか。

主人公の取った選択肢は、生存を賭けたり、尊厳を守るために、また人生をより良くするための必然性と説得力があります。
また、そもそも選択の余地があったのかという点もあり、せつなさも感じさせます。

テンポもダラダラせず、語り過ぎず、ワンアイデアの興味が持続する尺の範疇ですし、好感が持てました。

一方で、着地については、このお話が実際にある深刻な社会情勢と絡めているだけに、少し能天気にも感じてモヤっとしました。
個人的には、もっと突き放した、救いのないラストにしたほうが好みだったと思う次第です。

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tkry

3.5着地点はいい

2021年11月19日
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この主人公の男、アホなのか?(まぁ、自分でもバカだからって言ってたけどwww)
ラストは良かった。

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Oyster Boy

4.5タイトルひかれて

2021年11月18日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

興奮

良いオチ

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喜怒哀楽

4.0なかなか考えられた映画❗️❗️

2021年11月17日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

ストーリーが秀逸で、なかなか面白かった🎵
勉強にもなる😊

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イロエンピツ

3.5シリア情勢、難民問題、格差問題などがアートに上手く絡められ展開して...

2021年11月17日
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鑑賞方法:映画館

シリア情勢、難民問題、格差問題などがアートに上手く絡められ展開してゆく。終わり方も納得のいく感じで好きなタイプの映画でした。

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kuriko

4.0皮膚だけに皮肉たっぷり

2021年11月17日
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シリアのISがもたらした悲惨な状況と、その犠牲になった難民の物語。
身体をアート(物)にした方が自由に往来できるという皮肉で、人権やら国境の意味やらを問いたところが面白い。
芸術家が最初の方は話題作りと金にしか興味のない人に見えて、実は優しさの塊みたいだった、といった人情噺に落とし込んでいたのがよかった。

ところで全く個人的話で恐縮だが、タトゥーについて、話としては全然一致しないのに、終始『ブラック・ジャック』のヤクザを手術するエピソードと、『刃牙』の花山薫を思い出してしまい、なかなか頭に入ってこなくて困った。

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コージィ日本犬

3.5なかなか面白いストーリー3.8

2021年11月16日
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人の価値を商品としてみてみたら。海外なら法律の抜穴あり得そうで、面白い話でした😄

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asgy213

2.0全く共感出来ず

2021年11月16日
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登場人物の誰にも共感出来ず、最後まで見続けるのが辛かった。
主人公の子供の様なワガママや乱暴な態度、元妻の優柔不断、芸術家の自分勝手さ、全てが微妙な感じ。
救いのあるラストも甘すぎ。
オススメ出来ない作品

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Yoji

4.5この作品がアート

2021年11月16日
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衝撃的なタイトルに惹かれて鑑賞!予備知識全く見ずに観たので実話だと勘違いしたまま最後まで観てました笑
(実在した人物に着想を得たとのこの)
ラブストーリーも織り交ぜながらの社会派ドラマなのかな?

難民×現代アートという発想がユニークで、アートの世界を知らない自分にとって少しはアートを知ることができた作品です。

人間って感情あっての生き物だから、アートにするってどうなんだろ、、、。

重厚な美術館やお洒落なホテルを観て早く旅行に行きたい欲が溢れ出す。
本作は鏡を使ったカメラワークが印象的で、本作そのものがアートなのかなと。

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マキ

3.0ラストがなあ

2021年11月16日
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鑑賞方法:映画館

シリアの大変さはひしひしと伝わった。
ストーリーは凡庸かと。
ラストはがっかりであった。

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hanataro2

4.5意外にもブレのないラブストーリーが主軸だった。

2021年11月15日
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鑑賞方法:映画館

 この主人公、ちゃらけた男かと思ったが、話がすすむにつれ、愛一筋の芯のある男だとわかってきた。タイトルと予告編から、こみいった事情の、こみいった話しかと予想したが、観てみれば意外、ブレのないラブストーリーが主軸だった。その主軸があるから、多少はあったこみいった事情も推測でついていけた。
 胡散臭い芸儒家も、話がすすむにつれて、……いや、これはネタバレだから書くのは留めておこう。

 シリアの情勢を伝えるニュースをTVでみても何も残らないが、この映画をみて、つかみどころのある感触でシリアがちょっとわかった気がした。映画は社会的な問題を伝えようとはしていないのに。こういうところが映画の力だと思う。

 破れかぶれな状態から好転して、私は『ここで終わってくれ』と念じたが終わらなかった。そして『なぜこんなシーンをつなげるのか』と落胆した。そして、本当のエンドクレジットが出たとき、私の想いは脚本家の手のひらで見事にハマって転がされていたと知った。
 思い返してみれば、作品を理解するのに必要な予備知識は、シーンを通してくどくどしくならず上手く伝えられているなと感心した。保険屋がガンはかまわないが爆死は困るとか。牢に入れられて自由を奪われたサムが、二度目の牢の中で逆に自由を感じている対比も印象的だった。細かくはさみこまれたこの時代の日常あるあるシーンも、観賞のよい潤滑剤になっている。

 唯一、ひっかかるというか乗り越えられない共感ポイントは、ビザをタトゥーにするという芸術的な価値・意味・企図である。まぁそこがリアルに共感できるなら、実際にそういうアートが存在しているか、あるいは模倣されるだろうし。よってここは映画。半分おどぎ話であってもよいかと捉えた。

 個人的なことだが、この日、朝がいつもより早くて、映画をみるにあたって睡魔が心配された。しかし杞憂。派手なシーンはないのに集中して観賞することができた。睡魔どころか、むしろ逆に冴えたぐらいだ。

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ピラルク

2.5そのタトゥーの価値の在処は。

2021年11月14日
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悲しい

幸せ

電車の中で彼女にプロポーズした際の発言がもとで不当逮捕されレバノンに亡命したシリア人男性が、他の男性と結婚した彼女と再会する資金とビザ取得の為に背中を売って巻き起こる話。

シリア人がシェンゲンビザを取得出来て、自由に欧州に滞在出来ている筈なのに自由を奪われている皮肉が面白いのだと思うけど、「自由を奪われていることの皮肉」までの表現ははこの作者の頭にはないよね。多分。

契約内容が明確に示されていないから判らない部分もあるけれど、主人公の行動は日本人的思考からみたら、ガキのわがままにもみえるところが多いし、とりあえず彼女はダメだし、ソラヤのみた映像の顛末もまあそうだろうねという感じだし、色々なかったことにっていういいとこ取りな感じがイマイチスッキリしない。

一度は哀しい男の意地をみせたところは良かったんだけどね。

悪くなかったんだけど、なんか全体的に惜しいよね。

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Bacchus

4.5今まさに作られるべき映画であり観られるべき映画

2021年11月14日
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鑑賞方法:映画館

現代の多くの課題を多角的に拾い上げ、議論できるように周到に仕組まれた設定が、まるで罠にように観客を待ち受ける。一筋縄ではいかないが、結果的に104分の中で観客は、重い課題を背負わされ、持ち帰ることになる。
ストーリーとしては、些細な理由で難民となったシリア人のサムは、避難先のレバノンでたまたま芸術家から背中をアートのために売らないかと持ちかけられるが…ということになるが、そこから想像されるよりもあまりにも多くの分断を目にすることになる。
線を1本引けば彼岸と此岸で分断が起こり、そこに不均衡とビジネス、差別が発生する。体制側と反体制、シリアとレバノンそしてベルギー、難民と先進国民、資本側と搾取される側、買う側と売る側、そして男と女…
そうした分断は、この作品では展示される作品側(サム)と観客の間に引かれる一線として、分かりやすく観客に提示される。あまりにも鮮やかな手つきで提示されるために、それが自分たちの課題だとその時は気付かないかもしれないが、それは時限爆弾のように後から僕等の上にのしかかる…
脚本も演出も撮影も良いし、役者もみな素晴らしかった。
今まさに作られるべき映画だし、今まさに観られるべき映画。今年ベスト級。

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ぱんちょ

4.5非常によく出来た人間ドラマ

2021年11月14日
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断言しますが、大変良く出来た人間ドラマです。

人身売買、難民問題、悲惨な内戦など、なかなか難しいテーマをストーリー上絡めてはいますが、この映画の見どころは繊細な演出、演技から醸し出される人と人とのドラマだと思いました。このあたりは世界情勢を熟知までしていない日本人の私でも深く共感できました。

最初主人公がおっちょこちょいで無鉄砲、しかも過酷な運命を自ら背負ってどうなるかと思いましたが「意外にもきちんとしたいい人?」というフラグが立ってからは、なぜか安心して鑑賞できましたね。まあ結局、裏切られましたが。

登場人物が少ない、というのもありますが主人公に関わる人物は捨てキャラ、モブキャラが居なくて見せ方が本当にうまいです。

女性監督だからでしょうか、特に女性の心情の描写が半端なく見事でした。今流行りのリモートでの映像交信も演出上、効果的に使われていたと感じました。

最後に。
ストーリー上の重要な伏線について。ある女性のある行動がポイントとなってます。ネタバレしたくないので、ここ注目で!意味不明は承知で申し上げてます(笑)。

それにしても本当、良くできた映画です。ぜひご鑑賞を。

では。

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やまちょう

4.0悪趣味だけれど鋭い

2021年11月14日
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鑑賞方法:映画館

芸術的なタトゥーってどんなんだろう?
と思っていたら、風刺?というか、なんというか…、即物的。難民のみんながどうしてもほしい物。

日本政府の発行した難民ビザなんか、もっと希少価値ありそうだ。

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Momoko

3.0アホな男の話

2021年11月13日
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主人公に魅力なさ過ぎ。
ビジュアル的に主役になる顔じゃないし、内面もまったく魅力なし。

国の情勢の問題もあるけど、もとはといえば主人公の軽率な行動が発端で始まった話だし、その後の選択も自分でしておきながら、誠実さのカケラもなく身勝手な行動ばかしして見ていて気分が悪くなった。

大体この主人公、仕事とか契約とか、まったく理解していない。自分勝手で我儘。身の程知らず。

主人公の彼女も自分の都合ばかり押しつけてくる身勝手な女で同じく共感できず。

嫌なヤツしか出てこない映画だった。

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ただの映画好き

5.0ホラー映画ではないので要注意。要難民問題知識(軽くでも良いので)

2021年11月13日
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今年171本目(合計235本目)。

タイトルやチラシ等からは一見、ホラー映画かなと思えるのですが違います(ここの特集などからもわかります)。
ストーリー自体は完全に架空のお話ですが、シリア難民を取り巻く問題(より広くいえば、難民問題そのもの)はリアルに存在するのであり、その点でいえば「学術系かそれに準じる内容」とは言えそうです。

内容については多くの方が書かれている通りで、同じことを延々書いても仕方がないので省略。アート映画という性質もあり、美術品などかなりきれいに描かれています。

結局のところ、難問問題を問う映画かというようにも読めますが、私は別の筋で観ました。
つまり、「表現の自由は絶対無制限に保証されるのか?」という問題です。他人を(身体的に)傷つけるようなものは許されませんが、「自己を傷つけるアート」であれば、いわゆる「愚行権」(愚かな行為だとわかっていても、それをする権利のこと)との関係で許されるのか?という問題です。

 日本では「アートと自傷行為」というくくりではタトゥー文化がそれに該当しますが、日本では若者文化の一つとして少しずつ受け入れられつつもあるような文化も、国が違えば「彫らないと生きていけない」ところもあるわけです(もっとも、このお話自体は架空のお話ですが)。タトゥーに限らない話で、自己の望む芸術の表現のために、たとえば自己の手首に傷をつけるなどの行為が許されるのかどうか?ということは、あまり論じられてこなかったように思います。
もっとも、日本ではそのような表現は、表現の自由は最大限尊重されても、そもそも「自分の体であっても傷つけてまでやるほどのものではない」という認識なので(タトゥー文化除く)、余り意識はされてこなかったのですが、より広く、この映画もそうですが、「自分の夢をかなえるために、それを実現するために、「相手を傷つけない範囲で」表現の自由はどこまで尊重され保障されるか?」という、日本では憲法論になるかと思いますが、憲法論以上に哲学的な話にもなって、色々な回答があるかと思います(そして、「表現の自由も言論の自由も保障される」ように、この問題に「絶対唯一の答えはない」とも思います)。

個人的にはこの筋で観ましたが、それも一つありかなと思います。

私も多くの方も書かれましたが、シリア難民を扱う映画ですので、最低限その予習があると良いかなと思います(あるかないかだけでも全然違います)。

評価は下記が気になったものの、4.5以下にする根拠がないので、満点にしています。

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(減点0.1) この映画、サウジアラビアか、アラビア系の国とフランス等の合作のようです。オープニングは白い描写に白い文字が出るという、かなり「見づらい描写」になっています(日本では、文字が見にくいという方への配慮のため、ある程度は色差をつけましょう、ということになっている)。とはいえ、その部分は著作権表示などで、そこには大切なことは何も書いていない(例えば、「本作品は一部について小説を参考にしています」などは、エンディングにちゃんと「見える文字で」出ます)のが救いです。

この点は字幕が何もなく(もっとも、字幕をつけたところで、著作権表示しかない)、色の同化がすごくて理解が難しいのですが、日本では何らか配慮が欲しかったです(バリアフリー映画で、音楽が流れるところで「♪~~」と表示されるように、趣旨を類推して「(著作権表示)」などとあるだけでも、違っていたと思います)。
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yukispica

5.0WIN-WINの契約?

2021年11月6日
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鑑賞方法:試写会

ラストの怒涛の展開に大興奮!
ビザを取れない人の背中にビザを描き、芸術という付加価値を付けることで、ビザを持たずして世界を行き来できるようになる皮肉。
人間の尊厳を放棄してモノになることで得られる自由。
芸術の名のもとの傲慢さ、芸術を笠に着る商人に、愛憎劇まで加わって面白すぎる!!

ワンシーンワンシーンにいろんなメッセージが込められていて、映画の楽しさを満喫しました。
序盤の、揺れる電車の窓枠越しの二人は
国内の事情に詳しくない私にでも、この先に障害が待ち受けていることや、二人の立場が不安定なことが伝わります。
全体を通して、鏡やガラス、フレームなどが効果的に使われていて、二面性や虚像や芸術性を強調していました。

タトゥーを入れるラボのシーンで流れるオペラのアリア(?)が素晴らしく、芸術を生み出す行為を高尚な美しさで印象づけていたと思いますが、とくに2回目の生身のグロテスクさと修復の繊細さがものすごく好き!!
ネタバレになるので詳しくは書けませんが、理由があって強烈に印象づけていたのだとわかります。

高級なローブの美しい動きや、模様の入った豚の置物など、暗示や隠喩も効いていて
なかでも一番のお気に入りは美術館に並ぶ人の列を見るシーン!
しょっぱなから額縁を意識させるアングルと銅像。
自分では気づかないうちに、既に美術品側の作品になっている感じが面白い。

《以下、ファーストシーンでわかることなのでネタバレではないと思いますが…》

タトゥーが芸術であることは理解できます。
とくに和彫りの美しさったら。
その昔、旧池袋文芸坐ル・ピリエで、彫り師さんによる実演付きトークイベントがありました。
いろんな国のタトゥーをスライドで見ながら、タトゥーの歴史や文化、モチーフの意味、和彫りと洋彫り、手彫りと機械彫りの違いなど、貴重な説明を聞くことができ、それまでちょっと怖いと思っていた認識が180度変わりました。
タトゥーは文化であり、メッセージであると同時に芸術でもあるのだなぁ。
魔除けの意味を持つ、幾何学模様で単色のタトゥーも美しいと感じましたが、とくに和彫りの線の細さ、ボカシによる陰影、発色の美しさに驚きました。
そのトークショーで、刺青の標本が存在することも知りました。
本人が死んでからも作品として永遠に残るのかぁ。
イベント当日、実演のモデルさんが発熱で来られず、残念ながら刺青の施術を生で見ることは出来ませんでした。
もしかしたら、はなから客寄せだったのかも…?そんな疑念もよぎりつつ。(^^;;
でも、もし、本当にそんなモデルさんがいたとしたら、出演を決めた経緯は何だったのか?
刺青を広める為の使命感?
彫り師さんの熱狂的なファン?弟子?
はたまた、お金に困ってのビジネスライクな関係だったのか?
今でも気になります。

自分から望んでした事なら、良くも悪くも自己責任だけれど、結果として利用される立場に見えてしまうと人権侵害や搾取になりかねない。
逆に利用して自分の本当の目的が達成出来れば人生の勝者になれる。持たない者にとっては一か八かの大勝負。ビッグチャンスでもある。
芸術家はこの契約によってセンセーショナルな現代アートを残すことができた。
届けたいメッセージは、ビザを取得出来ない人=自由に国を行き来出来ないことへの問題提起であって、移民や民族差別、格差社会に言及している。一か八かの大勝負に出なくても良い世の中を訴え、最後には更にもう一つのメッセージまでも加わって…
芸術家の作品は主人公の立場の人々へ還元される。
芸術家の一人勝ちかと思いきや、主人公の一人勝ちだったのかもしれない。

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shiron

3.5ラストが面白い

2021年11月3日
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過去にティルダ様がMoMAで’生きた展示アート作品‘になっていたのを思い出した。
シリア難民の苦悩が描かれた重い作品なのですが、不思議にも面白く仕上がっています。ラストの急展開には驚かされました。平和な日常をありがたく感じる作品。モニカベルッチさんはまだまだセクシーですね。
オンライン試写会

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サラ