「そのタトゥーの価値の在処は。」皮膚を売った男 Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
そのタトゥーの価値の在処は。
電車の中で彼女にプロポーズした際の発言がもとで不当逮捕されレバノンに亡命したシリア人男性が、他の男性と結婚した彼女と再会する資金とビザ取得の為に背中を売って巻き起こる話。
シリア人がシェンゲンビザを取得出来て、自由に欧州に滞在出来ている筈なのに自由を奪われている皮肉が面白いのだと思うけど、「自由を奪われていることの皮肉」までの表現ははこの作者の頭にはないよね。多分。
契約内容が明確に示されていないから判らない部分もあるけれど、主人公の行動は日本人的思考からみたら、ガキのわがままにもみえるところが多いし、とりあえず彼女はダメだし、ソラヤのみた映像の顛末もまあそうだろうねという感じだし、色々なかったことにっていういいとこ取りな感じがイマイチスッキリしない。
一度は哀しい男の意地をみせたところは良かったんだけどね。
悪くなかったんだけど、なんか全体的に惜しいよね。
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