ベター・ウォッチ・アウト クリスマスの侵略者のレビュー・感想・評価
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え、こんな展開になるの!?という意外性が面白い一作
オーストラリア映画は、一見ジャンルに定型的な内容と思わせておいてからの一ひねりがある作品が多いんだけど、本作もその一つ。
クリスマスの夜、ひそかに思いを寄せている年上のベビーシッターと二人っきりになった12歳の少年、という設定と、どうやらホラーらしいという前情報から、ジュブナイル作品の風味が加わったちょっと甘酸っぱい、どころか酸っぱいホラー映画かな、と思っていました。あるいはあからさまにほのめかしがある、某有名アクションコメディ映画の青少年版とか。どっちもクリスマスだし。
それが、え、そうなる!?という急展開を見せる中盤以降、手札がどんどん引っくり返っていくような感覚を味わうことになります。観客の、「この映画はこういう内容だろう」といった先入観をことごとく捉え、それを逆手に取る巧さを堪能する作品でした。監督のクリス・ペッコーヴァー監督は脚本で映画制作の世界に入ったというだけあって、劇場公開作品2作目にしてこの面白さ。その後作品作りが途絶えているのがなんとも残念だけど。
ちょっとでも内容に触れると作品の面白さが半減してしまうので、興味を持った人にはクリスマスシーズンが近づいてきたら鑑賞をお勧めしたいところ。
オーストラリア製作のホラー映画には特に近年は良作が多く、本作の語り口が気に入った人には、『トーク・トゥ・ミー』(2023)や『悪魔と夜ふかし』(2023)などがおすすめ。それと少し前の作品になるけど、『ババドック ~暗闇の魔物~』(2014)も恐ろしくも切なさがある名作で、本作とはちょっと風味は異なるけど、ぜひ。
恋するサイコ少年
想像力の欠片もない奴には近付くな
うわぁ〜…これも観たな系でした…(汗)
クリスマスに その家のもう直ぐ13歳になる息子ルークの子守を頼まれたシッターのアシュリー。
彼氏ともゴタゴタしていて、しかもクリスマスにアルバイトなんて…ハァ〜…っと思いながらもルークの両親を見送るアシュリーだったけど、不審な電話が掛かって来る所から恐怖のクリスマスが始まる…。
何て言うか…このルークがかなりヤベー奴で、こういう奴は“削除”していかないと、死体の山が積み上がるだけだよなぁって。
ネットの情報を鵜呑みにしたりして、本当にそれで人は死ぬのか実験して大喜びしたり どうしようもないゴミ人間だな(笑)。
色々と計画してやってんだろうけど、あんなん直ぐバレるだろ、バカが(笑)!
なんかね、「ホーム・アローン」的な感じもしつつ その逆襲…ではなく、何の感情もなく殺害して行きながらも、ママに抱かれることが心地よいって…病気過ぎるだろ(笑)!
でも、面白かったですよ!
ヴァージニアも久し振りに見ました。
My Theater PLUS
5歳年上の美少女に恋をし、何とか振り向かせたいと躍起になる微笑まし...
え〜〜〜っ、そうくる。
とにかくやばい、ストーリー前半と後半とでは全く違う作品のよう、
まさかこんな作品だとは全く想像してなかった。R15だったわけだ。
少年が甲高い声で叫びまくるのがちょっと気になるけど、ラストシーンからの続きが少し気になる。
あっ主演の俳優さんはピーターパン役を演じていた人だ。
少年のホラー
タイトルなし
くそガキを懲らしめたくなること必至
ホームアローン?
予告編がフリ
ミスリード界のお手本
話したくても話せない!笑
おませさん、それはダメ♡
もうすぐ13歳の少年ルーク。ベビーシッターで5歳年上のアシュリーに憧れを抱き、彼女の気を引こうとアレコレ背伸びしている所に、怪しい影が忍び寄り…といった物語。
よ~くわかります。10代の頃って、とにかく年上のお姉さんに憧れる時期ですよね。
頑張っているおませルーク君、可愛いなぁ。当然アシュリーにそんな気持ちは無いのだが…いや、でもアンタその言い方、なかなかワルよ(笑)!!からかっただけなんだろうけど。
…そんな事を思いながら面白く観ていたら、なんだか雲行きが怪しくなり、本当にホラー版ホームアローンみたいな展開に!!
いったいこの悪党は誰なんだ!?
内容については、もう実際に鑑賞してくださいとしか言えないのですが、終始ハラハラさせてくれるし、マジかよ!?…って思わせてくれるし、こざっぱりとまとまっていてスーッと観れる面白い作品だった。
本当の目的はもしやそれ!?
是非、ローティーンの頃の気持ちを思い出しながら、可愛いませガキのルーク君の大活躍をご覧ください!
『ホーム・アローン』×オセアニアン・バッドテイスト=?? 予備知識なしでぜひ!
ポスターのなんだか狙った感じに誘われ、それならいっそ気持ちよく騙されてやるか、ということで観に行ったら、想像以上にちゃんとした掘り出し物で感心しました。
クリスマス・ホラーといえば、『悪魔のサンタクロース』やら『聖し血の夜』やら『サンタが殺しにやってくる』やら『ビースト 獣の日』など、まあいろいろあるわけですが、
『ホーム・アローン』のパロディとして、本作ではとびきりひねりのきいたアイディアがうまく決まっていて、最初から最後まで画面から気をそらさせません。
ブライアン・シンガーやアメナーバル以降常態化し、ホラーにおいても『スクリーム』や『ソウ』で確立され『ゲット・アウト』に継承された、質の良い脚本主導で意想外の展開を仕掛けてくるローバジェットムービーとしても、じゅうぶん及第点の出来だと思います。
ある程度、きちんと伏線は張られているので、逆に展開が読めちゃう人はたくさんいそうですが、
犯人サイドの凶悪さとマヌケぶりの歪んだバランスとか、重要な小道具を前半からちりばめていくスタイルとか、細部までなかなかよく練り上げられていると思います。
これで、犯人の心理状態とか動機とかにもう少し踏み込めていれば、一段高次の映画になったかもしれませんが、あんまりそういう高尚なことは狙っていない様子。ある種の「類型」として処理されているのは、惜しくもあり、気楽でもありといったところ。
とにかく、このあたりでとどめるかなってラインを絶妙に踏み越えてくるので、面白いは面白いですが、まあまあ胸クソ悪い映画であることもまた、確かです。(そのへんが、他のレビュアーさんも軒並み文章では褒めながら3.5評価ってのにつながってるんでしょうw)
笑いも交えてるぶん、余計にタチの悪い印象で、この居心地の悪さとか皮膚感覚の気持ち悪さって、そういやオーストラリアやニュージーランド産のホラー/サスペンスに通底するものなんじゃないのかなあと。
どうもあのへんで作られる映画というのは、どこか得体のしれない病的なぬめりがあって、道徳観に直接ダメージを与えてくるニューロティックなイヤミス映画が多い印象があります。ぱっと思いつく有名作だけでも、『ピクニックatハンギング・ロック』『マッドマックス』『アングスト不安』『ピアノ・レッスン』『バッド・テイスト』『ブレインデッド』『ベルリン・シンドローム』などなど、なんとなくわかるでしょう? そういや、ジェームズ・ワンもアレックス・プロヤスも豪州人だよな。
一番忘れられないのは、『復讐教室』というぶっ飛んだB級TMVで、あのラストには本当に震撼しました。何しれっとそんなネタぶっこんで来るの? マジでやってるらしいのが余計怖いわ! みたいな。
本作『ベター・ウォッチ・アウト』もまた、そういう「白豪の闇と病み」を漂わせる、独特の歪みと肌寒さをまとっていますが、それもひっくるめて愛すべき映画だといえましょう。
クリスマスに独り身をかこち、世で浮かれ立つバカップルどもに怒りと憎しみをたぎらせている諸氏にとっては、最高にいかしたプレゼントになる「ベター・ウォッチ」な映画。
ぜひ予備知識なしでご覧ください。
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