戦車闘争のレビュー・感想・評価
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日本には主権がない!
1972年の熱い夏。ベトナム戦争に日本は参戦してなかったハズなのに、実は・・・といった内容のドキュメンタリー作品。『南山の部長たち』を観た直後だっただけに、韓国軍も参戦していたりした事実にも触れていたことが脳裏に焼き付いた(従軍慰安婦問題には触れていない)。とにかく、日本がベトナム戦争に関わっていなかったという常識を覆すようなショッキングなテーマでもありました。
前半はその相模原市、横浜市での戦車闘争の真実のドキュメンタリー。一般人でも戦車を止めることができるといったテーマで、道交法、道路法などの法律を駆使して重量制限に違反しているという争点で止めることができた・・・さらにその後の展開。
これだけでは一本の長編ドキュメンタリーとしては弱いかなぁ~と感じたのですが、後半は専門家や現場の人の意見をインタビュー形式で綴られ、根本的な問題にメスを入れることになる。在日米軍、日米地位協定、憲法9条、そして日本の空域の制限など、明らかにアメリカに従って日本の土地ごと参戦させられていたんだ・・・と、悲しくなってくる。特に沖縄返還を取引条件にさせられた1972年。やっぱり日本は不沈空母なんだな・・・
テントが立ち並んだ様子、抗議活動とその政治闘争の中での分裂、そうした内容を参加者、地元商店主、機動隊員、運送会社、市議会議員、専門家などの54人のインタビューは、それぞれの立場から面白いほどのエピソードを聞くことができる。今でも、日本の米軍基地から中東へと飛び立った戦闘機が爆撃を行っている事実・・・アメリカ人が日本のことをどう思っているのか、これを聞くと日本はいまだに敗戦国のままなんだなと実感する・・・虚しい。アメリカによる洗脳で、日本は隷属させられてるだけなんだ。この後半の話はもっと聞きたい。
闘争も死語になりつつある今の日本
1972年当時の日本の熱量が映像を通して伝わってきます。
あの時代のエネルギーは今、どこに行ってしまったのか?
あの当時子供だった私たちの世代以降、急速に熱量を失って行ったのではないだろうか?
確か三無主義とか言われて・・・
これじゃあ、一部政治家の思うつぼだと思います。
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