「マ・ドンソク!」エターナルズ shantiさんの映画レビュー(感想・評価)
マ・ドンソク!
「ノマドランド」の期待もあって、コミックの映像化の手腕を期待したのだが、色々と内容を詰め込み過ぎた結果、どっち付かずの散漫な印象だけが残った。この監督の詩的なストーリーと映像の良さが上手く機能していなかったのが残念だ。多様な人種によるキャスティングや各人物の設定等は興味深いものがあったが、作品自体の出来は有り勝ちで、金を掛けた割には大して面白味もない代物に終わってしまった。
しかし、我らが兄貴、マブリーことマ・ドンソクはこの作品に於ける一番のハイライトかもしれない。マブリーの演出には間違いがなく、拳で相手を叩きのめす爽快感はこの作品でも十二分に発揮されていた。マブリー史上最強の怪物を相手に強烈なパンチを繰り出す映像はコミック風の演出も手伝って圧巻だった。この作品は密かにマブリーのハリウッドに於ける名刺代わりの作品なのかもしれないと個人的には感じた。ブルース・リーに次ぐタフなアジア系スターがハリウッドスターとして認められる日が近いのではないかと実感する。そのスターとは「マ・ドンソク」その人だと私は思う。
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