「残念でならない。」シャン・チー テン・リングスの伝説 松本一輝さんの映画レビュー(感想・評価)
残念でならない。
正直期待はずれだったし、あんまり面白くもなかった。久々に見るMARVEL映画が”シャンチー”だったらがっかりしていただろうし、”ブラックウィドウ”を先に見ておいてホントに良かった。先に褒めておくと、流石はMARVEL。クオリティは高かったし、CGとかも素晴らしかった。ただ予告が1番良かったと言わざるをえないできだった。
アクションシーンが良かったって言うけど、MARVELでアクションがいいのは当たり前だし、正直他に褒める箇所がないってのが否めない。ストーリーも、2時間越えの長尺の割には、ボリューム少ないし、登場人物誰一人として感情移入できないかった。最初は父親がラスボスだと思って見ていたんだけど、途中から家族愛みたいなのがテーマになってきて、家族団らんで終わるのかなと思いきや、まさかの展開。目の前で母親殺されて、結局父親も守れなかったのかよって。
シャンチーはやってることが“ニンジャアサシン”と殆ど一緒。自分はあっちの方がエンタメとして全然楽しめた。自分はもっとカンフー全面に出してくると思っていた。なのにカンフーっぽいシーンあんまりないし、アクションもスローモーション使われていて萎えた。登場人物達が型を構えるシーンで、空気が、周りの景色が動くところなんかは躍動感あって、演出の勝利だなと素直に思えた。
今回思えたのが、カンフーはあんまりCG使っちゃいけないってこと。カンフー映画って何が熱くなれるかって、自分たちと同じ人間である、ジャッキーとかジェット・リーとか、ブルース・リーとかドニー・イェンなんかが信じられない動きをして、有り得ないくらい強くて、かっこよく敵を倒すってことなのに、CG使いまくるから、カンフーアクションで凄いとも言えず、かと言って他のMARVELヒーローと比べたらただただ地味なので、本作は全く熱くなれなかった。今回熱くなれたのは、せいぜいバスのシーンくらいで、あとはホントにダメだった。中途半端。カンフーに極振りするのか、ヒーローに極振りするのかしないと中途半端に終わっちゃう。
ラストの感じだと、これからアベンジャーズに加わるのかなと。今後の活躍に期待なんだけど、テンリングスってのがいまいちパンチが弱いし、個性があまりにも無さすぎて、ほかのヒーローに埋もれる未来しか見えないんだよな。。。
誰か逆に良かったところ教えて欲しい。。。