「MCUでまさかの香港映画リスペクト」シャン・チー テン・リングスの伝説 imyさんの映画レビュー(感想・評価)
MCUでまさかの香港映画リスペクト
と、タイトルに書きつつ、そんなに香港映画観てません。すいません。
マーベルユニバースの"ブルース・リー" シャン・チーまさかの単独映画化!
予告時点で「全然ブルース・リーじゃない」と理解しつつ、アメコミ知識がMCUと邦訳版くらいの自分は「こないだ小プロから邦訳版出たなー」くらいの予備知識で観たわけですが…、いやこれが面白い。
まず、キャラがいい。四角い顔の仕事も日常も平凡な雰囲気から話が進むに従い頼もしくなっていく主人公。ちゃっかり持ってく妹。コメディリリーフ強めでありつつちゃんと成長するヒロイン。単なる敵ではなくちゃんと個性と深みを持った悪役などなど、いいキャラぞろいといえます。
ゲストキャラも一癖あり。テンリングスだから出るとは思ったけどホントに出たって人と、なんであんたらカジュアルに出てくんだよ ! という人たち。
次は舞うような踊るような中国武術アクションのキレ。ジャッキー・チェンっぽい現代(?)香港アクションから「グリーンディスティニー」などの操演武侠アクションを真摯に取り入れ、舞台に合わせたアクションのバリエーションで今までのMCUのアクションシーンとはまた違ったいろいろな味で楽しませてくれます。
一方、ストーリーは取り立てて新しくはなく王道的と言ってもいいと思います。にも拘わらずテンリングスリーダー ウェンリーを演じるトニー・レオンの情感たっぷりの芝居が、キャラクターとストーリーに深みを与えていると感じました。
あ、あとこの手の映画で麒麟とか龍がちゃんと描かれてるを初めて見た気がする。自分が観てないだけで他にあるとは思いますが。
と、基本べた褒めなんですが、ちょっと気になったのが最後に主人公が死の淵から蘇り覚醒! っていつものパターンがべた過ぎる上に理由がわかるようなわからんような感じなのと、ヒロイン(?)の描き方が若干舌足らずな感じ。
というわけで、この映画、基本予備知識なしでもほぼ問題なく見られます。アクション映画好きには刺さると思いますので是非観ましょう!
ゲストを予習したい人は、
・ドクターストレンジ
・インクレディブルハルク
・アイアンマン3
・マーベルワンショット 王は俺だ
をご覧ください。
あ、ひとつネタバレ。
MCU世界にはマンガ「ドラゴンボール」が存在する模様。