「アジア系マーベルヒーローの顔見世興行」シャン・チー テン・リングスの伝説 regencyさんの映画レビュー(感想・評価)
アジア系マーベルヒーローの顔見世興行
マーベル新ヒーローの名刺代わり的作品なので、これまでのフェーズを全く知らない人でも、ここから先の展開を楽しめる作りにしているのは流石と言うべきか。それでいて、過去マーベル作品を観ていた人ならニヤリとする人物を出してくるあたりもツボを押さえている。
全体的なルックは『影の軍団』のようで『モータル・コンバット』のようで、最終的に『モンスターハンター』のようでという、いろんな要素が一緒くたになった印象。まぁルーツが中国拳法だけに、この辺の味付けは止む無しといったところか。
主人公シャン・チーを筆頭に、メインキャラが総じて地味という意見も、観慣れればそんなに気ならず。ルックスが格段に良い俳優を使わなかったあたりも(失礼)、ディズニーマーベルらしくダイバーシティに配慮したのかなとは穿ち過ぎか。ユン・ワーがシブい役どころで出ていたのも個人的には嬉しい。
マーベル物はアベンジャーズで一区切りついた感があったので、次の『エターナルズ』にはあんまり食指が動かないけど、シャン・チーの活躍はもうちょっと観たいと思った。あと彼の妹シャーリンが、ヘアスタイルからどうしてもハイヒールリンゴがチラついてしまった。いや美人なのは間違いないし、個人的にああいうパッツンヘアの女性が好みなので…
最後にスタント・コーディネーターを務めたブラッド・アランは、ジャッキー・チェンのアクションチームに所属していた、文字通りジャッキーアクションの薫陶を受けた人物。ジャケットを使ったアクションなどは明らかにジャッキーのそれ。本作が遺作になってしまったとの事で合掌。
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