劇場公開日 2021年5月27日

「「ディズニー版・プラダを着た悪魔」」クルエラ なりさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5「ディズニー版・プラダを着た悪魔」

2021年6月18日
iPhoneアプリから投稿

◎誰しもが持ってる”二人の自分“

ディズニー映画「101匹わんちゃん」の冷酷陰湿な悪役クルエラ・ド・ビルの誕生秘話。そしてそんなクルエラを演じるのは「ラ・ラ・ランド」のエマ・ストーン。
主人公クルエラは実は、エステラという名の少女の中で生まれたもう一人の自分。
この背景は実は誰にでも当てはまることで、本当の自分と外の世界で生きやすいもう一人の自分。もともと一人だったはずなのに、周囲の目や声、その他面倒くさいしがらみからできるだけ避けるため、社会の中で上手く生きていくため生まれたもう一人の自分だったり。
はたまた、今のSNS時代の中で、スマホの中で生まれるもう一人の自分。
誰しもが持つ二面性をどっちが正解でどっちが間違いでというわけではなく、どちらも同じ自分自身であり、自分らしくあろうとすることで、本当の意味で成長ができるんだと感じた。

◎ファッショナブルな70年代パンクロック映画

この映画の色濃い魅力に、美しいルックとカッコいい音楽たちっていうのがある。
クルエラにとって時に奇抜で、時にシンプルで美しいファッションの一つ一つが自己主張のアートであり、エステラの時にはできない己が存在証明であり、世界への叫びなんだと感じた。
また、数多く流れる音楽も凄く印象的だった。実に豊かにいろんなジャンルの音楽が登場しているのだが、70年代という時代設定も相まって、凄くパンクでエネルギッシュで、存在感がえげつなかった。まるでクルエラのように。音楽自体がこの映画にエネルギーを吹き込み、”血液”のような役割をしていたと思う。

エマ・ストーンとエマ・トンプソンの
オシャレ魔女エマandエマー対決も見どころの今作は
オシャレな映画が好きな人は要チェック!

Nari