劇場公開日 2021年5月27日

「下剋上ファッションバトル開幕!!」クルエラ keytonさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0下剋上ファッションバトル開幕!!

2021年6月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 「ラ・ラ・ランド」で主演を務めたエマ・ストーンが「101匹わんちゃん」のヴィランであるクルエラの誕生を描いたディズニー実写映画。私は「101匹わんちゃん」を観たことがなく、PVでヴィランの誕生物語に興味が沸き、視聴しました。予想どうり期待を裏切らなかった。予備知識なしでも楽しめる作品でした。
 私的にはホアキン・フェニックス版「ジョーカー」と「プラダを着た悪魔」を混ぜたような内容で、よくあるサクセスストーリーものですが、しかし、「ジョーカー」と決定的に違うところは主人公の才能は本物であることでした。ところが、生まれつきの髪の毛と攻撃的な性格が災いして周囲の人々から嫌煙される始末を受けてしまう。才能はあるけど見た目と性格がコンプレックスなヴィランは今まで見たことがなかったのでとても新鮮でした。

 前半はエステラという赤毛で地味なデザイナーを装っていたが、ある出来事をきっかけに、バロネスに復讐するために元の白黒パーマヘアーに戻しメガネを外した「クルエラ」に覚醒する。
エステラはありのままの姿でバロネスの行く先々に出現し、ゲリラファッションショーを行いロンドンの人々から高い評価を受ける。
人気者になっても亡くなった母親を大切にする心やクルエラを支える仲間(犬を含む)との友情やチームワーク精神はとても感動的でした。
そんな天性の才能を持っているクルエラでもバロネスに命を落としかけ、泥棒仲間からも見捨てられそうになった時、クルエラは自分の出生を打ち明かし、「仲間がいないと何もできない」と素直に自認するシーンはエマ・ストーンの演技力に私自身も感化されました。
彼女の懇願する姿を見たバロネスの側近であるジョン(マーク・ストロング)を味方につけ、リベンジ熱に拍車がかかり、最後には「ディズニーらしく」スカッとする映画でした。

keyton