「メッセージが深い」ロン 僕のポンコツ・ボット kawaさんの映画レビュー(感想・評価)
メッセージが深い
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子供心を持った大人が、今の子供に対して大事なことを伝えた傑作でした。
現代の若い人達、特に子供は昔とは違い利便性の高い生活を送る中、大切な何かを失っています。
外に出ず、ゲームやチャットにのめり込む子供。昔は子供の楽しそうな声で溢れていた近所の公園は、今では単なる空き地と化しています。
友達の作り方として、作中に主人公とロンとの絆の深め方が描かれています。既存のアルゴリズムを埋め込まれたボットと、人間のように感情が分化していくロンとの対比が素晴らしい。
コンピュータにもともと書き込まれたアルゴリズムでは、人間のような感性が豊かで多くの感情を持つものに対してただの承認欲求を高めるものに過ぎません。
ロンには、プログラムされたアルゴリズムがなく、主人公の感性に触れ共感し分かち合うことで、笑うという感情が芽生えました。
作中で、バーニーの父は、「山に行きなさい」と言うシーンがあります。ボットに憧れをもつ子に、父はボットでは埋められない大切な事を教えようとします。自然に触れることで、知恵や感性が学べるからです。バーニーは、山の中で助け合う大切さをロンと学び、絆を深めました。
孤独で家族想いなバーニーは、ロンと出会うことで友達作りや、助け合いの大切さを学びました。バーニーのように周りに流されない生き方を貫く人達は、大人になって成功されている人が多いです。それは常識にとらわれず、本質を見抜いているからです。バーニーのような感性は失われつつあるのかなと思います。
今の子供達に見てほしい素晴らしい映画でした!
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