シークレット・ウォー　ナチス極秘計画のレビュー・感想・評価

最近の映画のわりには「ちゃちい」かんじがあった。
撃たれて倒れる兵士、手榴弾で吹っ飛ぶ兵士、なにかと芝居じみてわざとらしいかんじで（笑）

ストーリーや展開はわかりやすかったからよかったけど、最後も、なんで飛行機に乗る主人公らに追っ手は発砲しないのか、飛び立つ飛行機をただ見送ってるようなかんじで、そんなんで終わった（笑）

安っぽいかんじは否めないー。

英米の特殊部隊がポーランドに潜入してナチスに軟禁され新兵器の開発に携わる科学者を確保する潜入作戦もの。
冒頭に博士の奪還シーンを持って来て、先ずは緊迫感を盛り上げたのち、2週間前に話を戻すという手法はまずまず、その後はナチス軍との雪の森林での撃ちあい、所詮、多勢に無勢だから味方もレジスタンスも次々に死んでゆく、同じように博士の確保を狙うソ連の特殊部隊が絡んで更に気を揉ませます。
俳優に馴染みがなく主役のカミンスキー少佐（エド・ウェストウィック）がTOKIOの松岡君に見えて戸惑った、英国の人気グループのボーカルらしいが少佐にしては貫禄不足。
難点と言えば逃避行に子供連れのハンデを負わせたり、銃を撃たせる非情なプロット、そして何より途中で明かされる博士の研究は原爆開発ということなので任務達成のカタルシスが得られず心境複雑、私には無理筋ものでした・・。
製作陣も気になったのでしょうエンドロールでこの映画のモデルのような実在のポーランドのジョセフ・ロートブラット教授の反核運動、ノーベル平和賞受賞を掲げて言い訳めいた注釈をしていました。

博士の妻と娘が言っていた"戦争が悪い"が正解。
作戦としては成功でも結局人が大量に死ぬ。
ストーリーとしてはいいが、映画の出来としてはB級と言わざるを得ない出来。

部隊のイギリス人リーダーのこの台詞で今まで結構テンポ良く、見入ってきたのに、一気に崩壊。やることやって、何だそりゃ。傷付いた部下に軽傷だって言って、自分だけ女性としっぽりって有り得ない。そりゃこの人ラストも助からない。結局博士は救出できたけど、アメリカで核爆弾を作り出すことを匂わせて終わる。ナチスに渡らなかったのが良かったのかも知れないが、アメリカに渡り、日本に原爆投下されたわけで、複雑。

ナチスに囚われ技術開発を行う科学者を、英米特殊部隊が奪取を試みる物語。

Ｂ級ミリタリーアクションです。
設定は興味惹かれるものでしたし、小部隊同士の戦闘なら予算が少なくてもしっかりと描けるので、少し期待して鑑賞。

それでも、何故か漂うＢ級感。
安っぽいＣＧを避けるとか、戦車を使わない設定にするとか、部隊内で無理な諍いを起こさせないとか・・・

科学者の生死に対しての煩悶等があれば映画の深みが増すのでしょうが、考えてみたら役者の力量不足が一番の問題にも思えるので、残念感が積み重なるだけなのかもしれませんね。

評価としては、Ｂ級はＢ級でしかありませんでした。

ポーランドでナチのために原子爆弾を研究開発している科学者を拉致するため、イギリスとアメリカが共同して、奪回部隊を派遣する。
敵はナチだけではなく、ソ連も秘密部隊を送り込んでいた。
ポーランドの悲劇はあまり描かれない。