「【カッコいい生き方】」ヘルムート・ニュートンと12人の女たち ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)
【カッコいい生き方】
シャーロット・ランプリングなどのインタビューからも分かるように、ヘルムート・ニュートンは、本当に被写体に愛されたフォトグラファーなのだなと思う。
既成概念には囚われないアプローチは、女性の裸体でもエロティックというより、理想的な身体の彫刻を映像にとどめたようでもあり、何かサイボーグのような錯覚も覚える。
障碍の表現、裸体の女性と白鳥の剥製など斬新さは、唯一無二のようにも感じる。
そして、フェミニストや動物愛護団体からの批判があろうと、作品は作品なのだ。
ただ、本人は、自身の作品をアートとは考えていないような発言をしていて、彼にとって、カテゴライズは意味のないものなのだと認識させられる。
自由なのだ。
彼の写真作品は、彼自身なのだろう。
それに、ヘルムート・ニュートンの屈託のない笑顔と、彼の作品には大きなギャップも感じる。
これが被写体の女性の興味をそそるのだろうか。
何にしても、カッコいいのだ。
彼のユダヤ人として生まれた葛藤なども含めて、人に愛され、そして、カッコいい人生。
散り際もあっけない。
そう言えば、ジェームズ・ディーンも交通事故で亡くなった事を思い出した。
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