「純粋な映画の評価としては2.5位だが男の子として5点評価。」スカイライン 逆襲 侍味さんの映画レビュー(感想・評価)
純粋な映画の評価としては2.5位だが男の子として5点評価。
かつてこの映画が公開当時、ロサンゼルス決戦と使用シーンの盗作・盗用騒ぎで悪い意味で有名になったシリーズ一作目。
蓋を開けてみれば、マンションからほぼ出ない衝撃のシナリオで進行していき、終盤主人公だと思っていたキャラが脳味噌すっぱ抜かれてそこから謎のキメポーズで終わる伝説のエンディングは今思い返すだけでも泣けてくる。
そこから、まさか続編が出来るとは誰も信じていない中見事に2作目を作り上げ、そして一部で熱狂的なファンを満足させた(ほんとごく一部)。
奇跡は2度起きた。
2作目のエンディングから始まる今作。
総じて登場人物が馬鹿である。
そしてシナリオ。
既視感しかない。
もうこれは「ボクが考えたエイリアン2」
である。
司令官はビショップ同様に体が真っ二つになって(そしてアンドロイドじゃ無いから死ぬ)、バスクエスみたいな謎のハッカー女は大した活躍もしないで負傷して、そしてバスクエスみたいに自爆して死ぬ。何故かその爆破シーンは無駄に凝ってる。
劇団ひとりならぬ軍団ひとりは歳の割によく動き、終盤何故か素手で暴れる(そして死ぬ)。
ジェームズコスモも一番かっこいいピークはオープニングのナレーションだけで、大事な時に居眠りしていて大した活躍もせずに死ぬ。
大概死ぬ。
なんならオープニングの決戦で味方の射線上にいて巻き込まれて死ぬ。
そして、弱そうな奴らが意外と頑張って、もっと活躍するかと思いきや良いところで終わる。
ドゥームズデイで義眼無双をしたローナ・ミディアムレア・ミトラも医者役で頭脳戦を繰り広げるかと思いきやいつもの射撃戦でそこそこ活躍する。
恋人のバスクエスを失ったジーも実は格闘技マスターでそこそこ見せ場を作ってそこそこの活躍で終わる。
この映画、出て来るキャラクターが軒並み頑張らない。
クイーンエイリアンっぽい親玉も強いんだか弱いんだかわからない存在感でよく分からないうちに気付いたら死ぬ。
唯一、前作で死んだと思っていたヤヤンのみが新しい腕で大活躍する。
この映画は彼が主役だ。
結果、大方の想像通りの展開でほぼエイリアン2の流れで進んで行ってそこそこ地球は平和に終わる。
そういえば、今作は巨大ロボ「タンカー」の操縦席が描かれるシーンがあるのだが、これは昔の戦隊モノの操縦シーンそのままである。
下手したら今の日本の戦隊モノの方がよく出来ている。
観た直後は何かしら余韻があった筈なのに、2、3日経つとさっぱり印象に残っていない、胃もたれしない、トラウマにならない良い映画です。
一つだけ言えるのは、人は何かを続けられるって事は素晴らしい。
P.s. 人妻の元カノから「ご主人様できました」と言う報告を受けました。