「よくある話だけど、最高!」サマーフィルムにのって SUZさんの映画レビュー(感想・評価)
よくある話だけど、最高!
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なんだろう?ストーリーの各要素はよくあるものだと思うんだ。高校最後の夏、映画制作、はみ出し者を寄せ集めたチーム、ライバル、文化祭での上演、そしてSF要素。だけど出来上がったものは傑作と言わざるを得ない。
それは、伊藤万理華の熱量や、皆が言及しているラストシーン(いや、観ててテンション上がりまくりましたけどね)だけでは説明がつかない。
サブキャラの扱いが絶妙だ。野球部補欠の音響二人はさほど取り上げられたわけではないのだがキャラが立っている。キャッチャーミットに収まる球音だけでピッチャーが判るなんて設定が効いているのだ。デコチャリの照明はヤンキーキャラにありがちな悪目立ちする演技は控え、黙々と自転車を漕いでいる。ビート板やブルーハワイは名前だけでキャラ立ちしている。もちろんこの二人の役回りは重要だし僕もビート板の佇まいは大好きなのだが、必要以上にスポットを当て過ぎない事によって青春群像劇ではなく、はだし(伊藤万理華)の物語に収斂し、求心力を増しているのではないだろうか。
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