「ライバルなら決着をつけなくちゃ、バイバイ。さよなら。」サマーフィルムにのって 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
ライバルなら決着をつけなくちゃ、バイバイ。さよなら。
ずっと口の端を緩ませながら観てた。時代劇オタクの女子高生が尊くて、何かに夢中になってる姿が眩しくて、『お耳に合いましたら』伊藤万理華が美園のまんまで。
読みかけの本『時かけ』をちらつかせてくれることで、タイムトラベル要素のSFに抵抗感なく入り込ませてくれる。金子大地は、今回は教官でも同性愛者でも金髪のカメラマンでもなく、未来からやってきた、ハダシ信者。その当の本人のハダシは、王道の青春学園ものの高テンションで突っ走り、それを暖かく見守り手を貸す仲間も微笑ましい。結局、どこにも悪役はおらず、皆のあえてのクサイ演技も徐々に嵌ってきて、最後になぜだか涙を流してしまう。
そう、その映画のラスト、ずっと悩んでたよね。悩んで、悩んで、そして、ひらめきのように出したラストがそれかよ。最高のクライマックスじゃないか。青春がはじけてるわ。武士の青春が、いや、ハダシたちの青春が。
コメントする