「大好きってしか言えねーじゃん」サマーフィルムにのって デブリさんの映画レビュー(感想・評価)
大好きってしか言えねーじゃん
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ハダシ監督、ほんとにこういう人がいるようにしか見えないな。リュックがめちゃくちゃ似合ってる。メインの女子3人と金子大地くん、よかった。祷キララさんの姿かたちと声が面白くて好き。ドラマや映画のメインストリームには似た人が今あんまりいないのもあって存在感ある。
未来のお友達が言った「未来では誰も他人の物語に時間を使う余裕なんかないんですよ」というセリフが細いピンで心に刺さってる。もう今わりとそうだもんね。恩田陸が「灰の劇場」で、今はみんな、他人が作ったお話になんか興味がなくて、ノンフィクションであれば本当のことだから価値を認めることができるって書いてて、そうかーそんなもんかーと思ったり。
でも、他人が好きに作ったフィクションのほうが、こっちも好きに見て好きに文句言えていいのにね。この映画、恋愛の要素はないほうがいいのにとか、上映会の前までのほうが断然面白かったとか。
それにしても『大好きってしか言えねーじゃん』っていうタイトル、悔しいけど脳に刻まれる。ハダシ監督が撮った時代劇のほうのタイトルが思い出せないや。あのキラキラ監督が信念と覚悟を持って登場人物に好き好き言わせてるってわかる夜の部室のシーンは、きっと後半にこういうの来るんじゃないかって予想した通りではあったんだけど、ほんとに来てくれてうれしかった。
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