「「民集のため」という名のもとで暴力は繰り返される」FUNAN フナン h.h.atsuさんの映画レビュー(感想・評価)
「民集のため」という名のもとで暴力は繰り返される
たった40数年前のカンボジアで起きた大惨劇の歴史。「正義」の名の革命が大きな悲劇をまねく。その暴力革命で権力の座につく多くが、60年代に西側の学生たちが希望を抱いていた共産主義勢力だった。
抑圧された集団生活の中で、人は疑心暗鬼に陥り、倫理観や人間としての尊厳も失っていく。
自分がチョウやクンの立場ならどうするか。
処刑覚悟で脱走するか。
生き残るために家族を守るために辛抱し続けるか。
歴史は忘れた頃にやってくる。
いまは、「悪き」資本主義を克服するという目的のもとに。
カンボジアの緑の大地が残酷なほど美しい。
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