激怒のレビュー・感想・評価
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「高橋ヨシキの映画」だった。
アートディレクター・映画ライターとして知られる高橋ヨシキ長編デビュー作。
主人公の暴力刑事が治療を受けさせられ――という設定は、高橋ヨシキ版「時計仕掛けのオレンジ」という感じかな。
帰ってきたら彼のいた富士見町がディストピアになっていたという世界観は序盤でその片鱗を見せてこと、今の日本全体を取り巻く“嫌な”空気感を的確に反映していて、監督のデザイン・映像センスが光っているので少々戯画化されている描写も個人的には気にならなかった。
何より、普段自身が映画評などで話している事がしっかり本作に反映されていて個人のキャラクターと映画の間にブレがなく、誠実な印象を受けた。
もちろん、脚本には舌っ足らずなところもあるし、映像も低予算ゆえのショボさは見え隠れするけれど、本作主人公の「怒り」は、高橋ヨシキ本人であり、オタクやLGBT、人種などなど、元総理が望んでいた「美しい国」からはみ出した人々の怒りでもある。
その肝の部分がしっかり描かれているだけで、本作は映画として最高なんじゃないだろうか。
行き過ぎた監視社会を描いたバイオレンスアクション
あの高橋ヨシキの初監督作品ということで期待値を上げに上げた状態で激怒を鑑賞してきました。
結論から言うと、期待してたほどは面白くなかったっていうのが正直な感想でした。
邦画ではなかなか見れない過剰な暴力描写とか、ジョージ・オーウェルの1984を彷彿とさせるような行き過ぎた監視社会とか、個人的に好きな要素は散りばめられてはいたのですが、架空の富士見町が若干誇張・戯画化され過ぎてるきらいがあって世界観のチープさが際立っているように感じてしまいました。
あと敵を全滅させて最終的に解決するオチの付け方も、自分たちの基準に沿わない人間を暴力的な方法で排除する保安委員会のメンバーたちと何ら変わりがないんじゃないかって思ってしまいました。
どっちもどっち
うーん😔
どっちもどっちじゃないの。
たくさんのキャストの名前がクレジットにあった。井浦新もあったけど、どこで出ていたかわからなかった。
宇野祥平は出てなかったな。
全国に富士見って名の付くところはたくさんありますが、富士見警察署はないみたいですね。
おじさんは怒ってるんだぞ!
現政権に対する怒りが、映画にこれでもかと込められている
新署長の俳優の顔が某元総理に寄せていると感じたのは自分だけではないよね⁉
そう考えるとあの自警団は今話題のあの宗教団体になるわけで(意図はなかったろうが)先月のあの事が映画を超えてしまったのはなかなかの皮肉
うーん😔バイオレンス感はあったけど…
感覚的に邦画は合わないのだが、題名に惹かれ観てしまった。
が、内容は…。確かに映画で出てくる富士見町(桐生市で撮影)に違和感はあったけど、日本の長いものに巻かれる的な国民性を象徴する内容。世界にはみせれないし、見せて欲しくない。
終わって激怒💢😠💢した。
独特の映像美に彩られたヴァイオレンスが浮き彫りにする凶暴な社会風刺、強烈な強烈な毒気に激しく咽せました
まずBGMで鳴っているシンセの音が80〜90年代のVシネ感を醸していてゾクッとさせられます。実際主人公の深間は昭和を引き摺った刑事で、血の気の多い若いチンピラの面倒を見つつ夜の世界に睨みを効かせる男。暴力事件で一般人を殺してしまい3年もの間 NYの謎の医療機関に拘束されて帰ってきてみると街は安全・安心のスローガンを掲げた警察と町内会が町内を暴力で支配していましたという話。アートディレクターとしても映画ライターとしても極めて個性的な作品を世に出している高橋ヨシキ氏が企画、脚本、監督を務めた作品ということでまず全編を覆っているのは凶暴な社会風刺。一台も車が通っていないのに赤信号を待つ通行人達、ゴミ屋敷に住む親子を排斥しようとする不法侵入する住民達、グリーンのベストを着て集団でパトロールし些細な罪を犯した者をリンチする自警団、富士見町という架空の町は現代日本のカリカチュアであり、そこでついにブチ切れる深間の姿は『フォーリング・ダウン』の主人公や『デモリションマン』の悪役フェニックスを重ねてしまいます。
独特の映像美に彩られたチープで猥雑な世界観は『マンディ 地獄のロード・ウォリアー』のパノス・コスマトス、『サマー・オブ・84』のフランソワ・シマール、アヌーク・ウィッセル、ヨアン=カール・ウィッセルといった監督陣の作風とも共鳴するぎらついたヴァイオレンスに満ちていて、強烈な毒気に激しく咽せました。
富士見町には住みません。引越します
安心安全のためなら一般町民をリンチして殺していく自警団?の方達のいる町に自身が撲殺した罪で外国に拘束されていた刑事が帰ってくる。かつての若い仲間達もやられて復讐の為に暴れる刑事が大体のストーリー。なかなかいいシーンもあったけど個人的にはイマイチだったかな。もっとエグくてもよかったしエロとかあってもよかった。でも好きな世界ではありました。
みんなが見てるよ!
すぐにキレるやり過ぎ刑事が正義の狂った「犯罪ゼロの町」にキレる話。
暴力刑事として問題視されていた男が、バカどもにブチ切れて撲殺してしまい、アメリカで怒りを抑える治療を受けて帰国したら…。
みんなが見てるよってめちゃくちゃ日本らしい気色悪い縛り方を押し出したり、町会と警察が協力し犯罪を撲滅すると言ったら聞こえは良いけれど、というのを判りやす~くみせていて、これはある意味マッドマックスですねw
そして日本映画にしては珍しくなかなかなゴア描写。大きい規模の映画ではないから、あまり金がかけられないであろう中かなり頑張っているんじゃないですかね。
どうしても…
秘宝を潰された件を想起させる。
人間大なり小なり悪事は働くし、良いとこ悪いとこあるけど、やり過ぎは良くないって最近のSNSの炎上騒動をみて思う。目くそ鼻くそみたいなレベルの話で誰かの仕事を奪うとこまでやるか?世間の笑い者になってそれで充分だったのでは?そう思う人が少ないのだと知ってショックだった。一見正しい事を言っていても自分の都合でしか言ってないから、相手側の仲間やご家族まで巻き込んでも平気っていう身勝手が出来る。
正義は恐ろしい。正義は全て人それぞれで個人のものでしかない。また世間の流れは同調圧力になり本当はこれおかしくない?と思ってても何も言えないとか狂ってる。そうやって思考停止させられている。これは現実の話ですね。
邦画では中々観られないド直球バイオレンス
昨今うんざりする程に話題に上がるSNSの炎上やコロナ禍で問題になった自粛警察、悪い事をしている奴には何をしたって良いんだ。正義感の強さ故に行き過ぎた行動をしてしまう人達。そんな人たちに激怒します。インデペンデントという位置付けですが、とてもリッチな絵作りで妥協をせずに内なる怒りをこれでもかと見せてくれます。
この情勢で中々難しいけれど、この映画は大勢でワイワイ盛り上がりながら観るべき作品です。
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