「サタニズム(Satanism)、あるいは、ディアボリズム(diabolism)」激怒 いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)
サタニズム(Satanism)、あるいは、ディアボリズム(diabolism)
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監督本人が公言しているので、その思想や哲学を元に描かれた作品であることは間違いない。
決して、悪魔を崇拝してる訳ではなく、人間の悪魔的側面を否定することなく旨く利用しようという考えというと、一寸買いかぶり過ぎか・・・
ストーリーそのものはジャンル映画的な進行になってはいて、展開の端々はハッキリ言って拙い。まぁそれも含めてジャンル映画的要素と言えば正しいし、そういう観方を心得るべきであろう。
結局、あの薬(精神安定剤?)の効能や、何故渡米?や、署長との関係性やその後の処遇等々、本筋には影響がない部分を突っ込むところが正に悪魔主義者から敬遠される”原理主義”的発想なのかもしれない。
今作品のテーマである”暴力”という行為に正面からぶつかり、その疑問を分かり易く提示したことは非常に意義深いものを感じる。勿論、作品では一切その模範解答は提示されない。観た人がどう持ち帰るかということであろう。
しかし、自分が観た回の観客の、あのくたびれた多数のオジサン達(含む自分)に、どうして欲しいのかそんな疑問も又湧いてくるのが面白い。或る意味、上映そのものが”ミサ”なのかもしれないと、隠れ嘆美主義者達と共に、劇場を後にしたのだった…
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