「業界の盟主となるNetflixの成長物語。」NETFLIX 世界征服の野望 松王○さんの映画レビュー(感想・評価)
業界の盟主となるNetflixの成長物語。
ちょっと興味があった作品なので観賞しました。
で、感想はと言うと、面白かったと言うよりも観応えがあって、CSなんかでやってるドキュメンタリー番組そのまんまと言った感じですかね。
Netflix関係者、もしくは映画関係者、映像配信系の仕事をしている人や起業家の方なら楽しめるのではないかと。
今や配信業界で頂点に君臨する(個人的見解)Netflixの創業から現在に至る迄を描かれていて、大まかに分けると全部で全三章を分かれます。
創業時にレンタルビデオでの宅配に目を付け、当時の巨大起業「ブロックバスター」との戦いは観応えあり。
どの、業種においてもそうですが、新しい芽が出ようとする時は先人が大きな壁となって立ちはだかる。
ブロックバスターと言う言葉は安価で販売する映像ソフトの意味合いでの単語は知ってましたが、ブロックバスターと言うレンタルビデオの会社があったのは知りませんでした。
当時、圧倒的シェアを誇っていた企業で日本で言う所の今の「TSUTAYA」みたいなものですかね。
そんなブロックバスターの隙間を突く様な感じで対抗しますが、当時の業界の巨人にはNetflixは気にはなっても、周囲をチョロチョロと動くネズミみたいに写ったんでしょうねw
でも、Netflixが創業した当時は映像業界に様々な変革があり、ビデオ→DVD→映像データに移行した事も追い風になってる。
こういった背景も功を奏したかと思いますが、なによりも先見の明を持ち、チャレンジしていった結果かなと。
日本でも様々な映像での新規参入企業がいろんな試みをやってて「もう少し早くにやってれば」「そんなの需要あるの?」と言うのはわんさかあったけど、いろんなタイミングと少しの運で物にしてるのは大きな情熱なんですよね。
それがこの作品からヒシヒシと伝わってきます。
Netflixがブロックバスターを凌駕するまでは結構観応えがあるんですが、その後は業界の盟主となったNetflixの様々な試みは多くの方が周知の通り。
特にオリジナル作品の製作は結構ビックリ。
それがアカデミー賞を席巻する訳ですから、凄いもんですわ。
個人的にはNetflixで配信と劇場公開が同時でも、映画は劇場で観たいタイプなので「別に配信でいいや~」とはならない。
普通に考えると劇場公開側にはマイナスしか無い感じですが、そういった垣根も障害も乗り越えるのは情熱なんですよね。
個人的には世界で席巻出来るコンテンツにはアニメーションはかなり強力かと思うのでNetflixオリジナル製作の「攻殻機動隊」や「スプリガン」も紹介して欲しかったかな。
Netflixが大成する物語ではありますが、裏を返せばブロックバスターの衰退の物語も描いています。
今から見れば、レンタルビデオと言うシステムはかなりアナログと言う感じに映るし、いろんな穴もある様に感じる。
延滞料金で稼いでいるなんて話も聞いた事がありますが、冷静に考えればかなりダークな話ですw
でも、当時はワクワクしたし、レンタルビデオ屋で新作や面白そうな作品を探す楽しみはありました。
個人店も沢山あって、品揃えに差があったので、それも店舗ごとに探す創意工夫もしてました。
なので、TSUTAYAみたいな巨大チェーン店が出た時は結構衝撃でしたね。
そんな事も思い返せば、良い思い出です♪
映画作品と言うよりもCSのドキュメンタリー作品的な側面の方が強いので観る人を選びますが、結構楽しめました。
Netflix大好きっ子の方は如何でしょうかw