「前向きな積極的行動が運命を引き寄せ、そして幸を呼ぶ」パリのどこかで、あなたと KZKさんの映画レビュー(感想・評価)
前向きな積極的行動が運命を引き寄せ、そして幸を呼ぶ
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恋愛映画と思ってたら恋愛描写がメインではなくとても不思議な作品だった。
主人公のレミとメラニーは過去の失恋や妹を失った過去を今だに彼らを苦しみ続けトラウマと化してる。
そんな2人はどこか心ここに在らずな状態で日々を過ごしている為仕事でうまくいっていても幸福感を得られていない。
そんな不安定な精神状態が故にレミは不眠症をメラニーは過眠症を抱えてしまう。
互いに精神的な充実が改善に繋がると周囲に勧められた事もありレミは同僚と恋をしようとしたり、猫を飼ったり…メラニーもまたマッチングアプリで恋をしようとしたりするがうまくいかない。
どちらも気持ちが完全に前向きではなく傷を塞ぐ事ありきな姿勢が原因にもみえる。
この作品を観客視線でみると2人は合いそうなカップルのように終始描かれている。
横のアパートながら隣り合わせに暮らし、同じ薬局、スーパー、心療内科に通い、時には同じ曲で心躍ったり同じ物に惹かれあったりもする。
ただ最後のコンパのレッスン場まで彼らは互いの存在を知り合わない。
それは最後のシーン迄は常にどこか心ここに在らずな状態で何をするにしても後ろ向きな気持ちもあったからだろう。
運命の人は意外と身近に存在してたりする。その運命をそして幸せを引き寄せるには、前向きな気持ちで積極的な行動こそがそれらを引き寄せるのではないか。そんな事を心に与えてくれる作品である。
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